キリンジ

KIRINJI『Steppin' Out』

KIRINJIの新作もリリースされました。これはなかなかの充実作です。 何よりポジティブなのがいい。コロナが明けつつあるこの時期に、前向きに外へ発信するエネルギーのようなものが感じられます。タイトルは元々は『素敵な予感』にしようと思っていたそうで…

「KIRINJI ニュー・アルバム『crepuscular』発売記念 購入者対象オンライン弾き語りライブ」

KIRINJIの新作購入特典で無観客ライブが配信されました。こうした試みはどんどんやって欲しいですね。素晴らしい企画です。セットリストは下記の通りでした。 「気化猫」 「曖昧me」 「薄明」 「小さなおとなたち」 「first call」 「再会」 「進水式」 基本…

堀込泰行『FRUITFUL』

昨年2021年にリリースされた堀込泰行の新作。当時はαステーションで堀込泰行のラジオ番組が放送されていて、その最終回の方で本作の紹介をして終わったように記憶しています。坂本龍一で言えば『音楽図鑑』の紹介でサウンドストリートが終了するようなもので…

KIRINJI『clepuscular』

堀込高樹のソロユニットとなった新生キリンジの新作がリリースされました。既に前作の『chelish』でかなり遠くまで行ってしまっていたので、もうバンドとしては限界かな、と感じていましたが、やはりそういう結果となった。一時的かもしれませんが。 ソロ作…

KIRINJI『爆ぜる心臓 feat. Awich』

前作『cherish』でバンド形態を終了し、堀込高樹のソロユニットとなったKIRINJIのニューシングルがリリースされました。漢字の読み方が何度見ても分かりませんでしたが、「はぜる」と読むようです。 バンド形態の終焉は『cherish』で行くところまで行ってし…

KIRINJI『cherish』

KIRINJIの新作が出ました。いやあ、これは。久々に複雑な音楽を聴いた気がします。一聴して直ぐには体に入ってこない奥の深さを持っている。こんな掘り甲斐のある音楽は久々に聴きました。 基本はブラック・ミュージックにテイストが近いと感じます。日本人…

堀込泰行『What A Wonderful World』

堀込泰行の2ndが出ました。今回は外部のプロデューサーに委ねた形での制作で、1stのセルフプロデュースから少し毛色を変えた登場です。 冒頭から打ち込みのグルーヴィーな展開に驚きますが、やはりこうしたアプローチは自らプロデュースしていたら出てこない…

馬の骨『River』

ここ最近はずっと探していた作品がふと手に入ることが多くて、この元キリンジ堀込泰行のプロジェクト「馬の骨」の09年リリース2ndもそうでした。廃盤になって久しいので、しばらく再発を待っていましたが、先日アナログで再発されたのみ。後は中古屋でもなか…

KIRINJI『愛をあるだけ、すべて』

キリンジの新作はEDM寄り、との触れ込みでしたが、聴いた感触はさほどでもなかった。かつて『DODECAGON』で初のセルフプロデュースを行った際に、思い切り打ち込み系に振れたことを思えば、今回の変化もそんなに驚くほどではないと思います。いずれもメロデ…

KIRINJI『時間がない』

キリンジのニューシングルはコトリンゴ脱退後初めての新作となります。但し、コトリンゴ在籍時最後のライブ音源を8曲もボーナストラックで収録していて、トータル収録時間は何と42分。キリンジはよくこういったことをやってくれますが、最早シングルのボリ…

堀込泰行『Good Vibrations』

堀込泰行のコラボレーションepがリリースされたきっかけは恐らくLINE MUSICのCMに「エイリアンズ」が起用されて、その後セルフカバーのアナログをリリースしたことが始まりでしょう。この企画をコロンビアが拡張したんじゃないかな。あくまで想像ですが。 そ…

堀込泰行『One』

キリンジ脱退後の待望のソロアルバムが届きました。間にカバーアルバムなどはありましたが、本格的なソロ活動としては本作が皮切りとなります。 管楽器を入れてスケールの大きい音楽を志向している、という触れ込みでしたが、なるほど、新展開はありそうです…

KIRINJI『ネオ』

新体制キリンジの2作目はラップから始まりました。 ライムスターとの共演は他のアーティストでもよく見られるものですが、まさかキリンジがやるとは思いませんでした。とても洗練された格好いい曲ですが、キリンジの曲なのか、というのも正直な感想。新機軸…

KIRINJI『EXTRA 11』

新生キリンジの2作目はライブ盤ということでずっと手を出さずにいましたが、中古屋で未開封品が安く買えたので今回やっと手にしました。やはり既発曲にはなかなか手が出ないものです。しかし変則的なリリースを行いますね。 実際にはライブで演奏されたバー…

堀込泰行『CHOICE』

元キリンジの弟、堀込泰行の1stは驚いたことにカバー集でした。元々はノーナリーヴスの西寺郷太がビルボードに立ち上げたシリーズのようですが、往年のヒット曲、ニック・ロウから始まってドアーズやキャロル・キング、果てはロイ・オービンソンの「プリティ…

キリンジ『DODECAGON』

第2期キリンジの始まりを告げる06年リリースの6作目。冒頭の「Golden Harvest」での打ち込みに度肝を抜かれました。キリンジが電子音楽?という従来のイメージを覆すアプローチは冨田恵一の綿密なプロデュースワークから離れて自らがプロデュースする作品と…

キリンジ『For Beautiful Human Life』

EMIに移籍して再度冨田恵一と組んだ中期の傑作。冒頭の「奴のシャツ」から骨太のロックで印象を変え、2ndの「恋の祭典」と並ぶ名曲「愛のCoda」で必殺技のポップスを披露するという流れです。この2曲は本当に良く聴きました。 歌詞の世界が以前にも増してエ…

キリンジ『Omnibus』

02年リリースのセルフカバー&セルフプロデュース作品。こちらも基本的に地味な作品です。セルフカバー集はその後も『SONG BOOK』がありますが、キリンジというアーティストは楽曲提供が多いのも特徴です。 藤井隆に提供した「代官山エレジー」が密かに良い…

キリンジ『Fine』

世紀が変わって4作目。前作での成功を踏まえてここから少し渋くなります。半ば意図的に地味にしている感もありますが、シングルカットされた「雨は毛布のように」では熱烈なファンだというaikoがコーラスで参加しています。キリンジはミュージシャンの支持者…

キリンジ『3』

キリンジの最初のピークは恐らくこの3rdで訪れたんじゃないでしょうか。シングル曲が沢山入っていることもありますが、それまでのどこかマニアックな佇まいが世の中に対して開かれて来たような、そんな感触のある傑作だと思います。 代表曲にジワジワとなっ…

キリンジ『ペーパー・ドライヴァーズ・ミュージック』

98年にリリースされたこの1stでキリンジには初めて出会いました。この強烈な老成。お気に入りはシュガーベイブとフィフス・アベニュー・バンドという鳴り物入りのデビューで、音は完全無欠なポップス。こんな人達がまだいるのか、という驚きと、日本のポップ…

KIRINJI『真夏のサーガ』

ピアノの存在感が大きいな。 新生キリンジの始動第2弾はシングルから。従来からキリンジのシングルはライブを沢山入れて豪華な仕様でしたが、今回も4曲のライブに新曲2曲。しかもテーマは夏、ということで『夏の光』の頃を思い出しますが、何といってもコト…

KIRINJI『11』

毒が戻ってきた。 新生キリンジのリスタート・アルバムは弟脱退の後にコトリンゴ、千ヶ崎学、田村玄一、楠均、弓木英梨乃を加えた6人編成のバンドとして蘇りました。発足から1年後に届けられた待望の新作です。 ここ最近のキリンジは弟脱退を控えていること…

キリンジ『TOUR 2013 ~LIVE at NHK HALL~』disc 2

なるほど。 毎週聴いている高橋幸宏のラジオ番組のタイトルは日常にある音楽という意味で「Everyday Music」というピーター・バラカンの造語なんですが、キリンジの音楽がまさにそういった感じなんですね。二人は非常に普通の人達で、奏でる音楽も左程派手な…

キリンジ『TOUR 2013 ~LIVE at NHK HALL~』disc 1

キリンジはある意味フリッパーズ・ギターのようだ。 弟の脱退に合わせて行われた本年4月のツアーを収録した映像作品がリリースされました。全33曲。全部は見切れないのでまずは1枚目からです。 キリンジは兄弟バンドでしたが、弟脱退後の1stステージを先月ワ…

WORLD HAPPINESS 2013

結局皆勤賞となってしまった。 YMO不在のため当初は行く予定じゃなかった今回のWORLD HAPPINESSですが、急遽娘と一緒に行くことになってしまいました。でも結果オーライ。YMOも結局出てましたし、意外と粒揃いの一日で楽しめました。とはいえ暑かった!年々…

キリンジ『Ten』

弟の堀込泰行が脱退して、先日兄弟としてのラストツアーも無事終了したキリンジの10作目。数字をあしらったタイトルは『3』『7』と来てこれで3作目ですが、今回は節目のアルバムとなります。脱退の事情もあってか、前作から4ヶ月しかインターバルがないと…

キリンジ『SUPER VIEW』

キリンジの新作が出ました。弟の脱退宣言が出た直後の作品とあって注目度も高いですが、正直自分はここ最近のキリンジの音楽性には多少の疑問も感じていたのも事実。少しスタンダード過ぎて捻りが足りないような気がするんです。そのため今回も少し購入をた…

キリンジ『47' 45"』

この度弟の脱退が決まったキリンジの2nd。キリンジの登場は衝撃的でしたが、1stよりも実はこの2ndの方をよく聴きます。捻り具合が尋常ではないんですね。 冒頭の『Drive me crazy』に始まって名曲『恋の祭典』、強烈なリードシングル『牡牛座ラプソディ』、…

キリンジ『SONGBOOK』

提供曲のセルフカバーと原曲群の2枚組。原曲の印象の方が圧倒的にいいのは商売だからだろう。 i-Radioで何曲は耳にしていたが、提供先は藤井隆、bird、土岐麻子、古内東子、松たか子、鈴木亜美と多彩だ。しかも女性が多い。birdの編曲が田島貴男だったのには…