坂本龍一
昨日は坂本龍一の映画『opus』を観てきました。全20曲、ゆっくりと楽しめましたが、やはり中盤の「美貌の青空」で演奏を間違えた場面を観てとても痛々しく感じたのと、ラストのタイトル曲が最後にピアノの自動演奏に変わったことで顕になる不在感に思わず涙…
2枚目は様々な楽曲が入っていますが、一番馴染み深いのはやはりスコラのテーマ曲でしょうか。当時2009年リリースの『out of noise』でも提示されていたピアノの音がズレていく構成。この「ズレ」が後の2017年作品『async』すなわち「非同期」に発展していく…
もう少し追悼を続けます。こちらは2015年にリリースされた未発表音源集。80年代のYear Bookは入手して聴きましたが、他のタイトルには手が伸びていなかったので、ここも配信でフォローできました。 様々な追悼番組がその後も続いていて、その中でも群を抜い…
こちらも02年のリリース。どうも21世紀になってからの作品群に耳が届いていなかったことが分かってきました。 リリース形態も特殊なもので、雑誌『ソトコト』のDVDブックのサウンドトラック、という変化球的な位置付けの作品となります。02年の初頭に坂本龍…
もうしばらく追悼を続けようと思います。こちらは02年にリリースされた作品。 オリジナル・アルバムでいうと99年の『BTTB』と04年の『CHASM』の間に挟まれた時期のリリースで、かつ9.11の直後となります。 ゼロ年代の坂本龍一さんはアルヴァ・ノトやクリスチ…
その後も坂本龍一さんの追悼番組が続いていて、YouTubeでも様々な生前のライブ映像やドキュメンタリーを観ていました。その中でこのブラジル音楽のカバー集が耳に引っ掛かりました。 高橋幸宏さんの作品はほとんど持っていたので、しばらくは順番に聴き返し…
坂本龍一さんの訃報が伝えられて1週間ほど経ちましたが、様々な追悼番組に触れるにつれ、やはり何がしかの音を聴いておきたいと思いました。何がいいかな、と考えましたが、きちんと聴けていなかったこのトリビュート盤を選びました。昨年2022年にリリース…
何と坂本龍一さんも亡くなってしまった。今年はつくづくしんどい年だなあ。謹んでご冥福をお祈りいたします。 先日坂本美雨さんが高橋幸宏さんの追悼番組をラジオで放送していて、言葉に詰まる場面が非常に印象的だったんですが、間髪入れずにお父上も亡くな…
高橋幸宏は亡くなってしまいましたが、坂本龍一も闘病中。何ということでしょうか。自分達のヒーローが次々と旅立っていってしまいます。 坂本龍一は昨年末に配信でライブ映像をアップしてくれましたが、そこでアナウンスされた新作がご本人の誕生日にリリー…
坂本龍一の恐らくラストとなるライブが配信されています。全4回の配信の内、今4回目を観ているところですが、久々に静謐な世界観を味わいました。 闘病中の身なので人前での演奏は勿論、通して演奏することも体力的には難しい中、懸命かつ優しいタッチで音…
坂本龍一が昨年行った無観客ライブの音源がリリースされました。週末はCDで音楽に向き合うことにしているので、こちらも物理的なメディアで聴いています。 昨今ビル・エヴァンスを聴き進めるにつけ、坂本龍一の源流があるよなあ、などと考えながら聴いていま…
2枚目。音質の改善は今後聴き返す機会を増やしてくれそうです。前回との違いはボーナストラックでアムステルダムの音源が入っていることですが、こちらの音質も言われるほど悪くはありません。とにかく前回が粗悪だった、ということでしょう。 ジャパンの場…
10年ごとに色々なことがあって、01年のテロから2011年の震災、そして今年はコロナで1年が終わってしまう訳ですが、2011年の場合は物理的に地面が揺れて電車に乗っていても非常に怖かったのでまだリアリティがありました。 加えて強烈な災害とその後の放射能…
2011年の震災の時に自分が何をしていたかというと、関西の得意先の拠点でその瞬間を目撃していて、ほとんど貧乏ゆすりくらいにしか揺れなかった地震とテレビを通して見た映像の衝撃とのギャップや家族の安否確認といった記憶が蘇ってきます。 この作品は2011…
00年代の坂本龍一というのは、04年に『キャズム』、09年に『out of noise』をリリースした他はオリジナル・アルバムとしては目立った活動がなかったような印象があるんですが、実は復活YMOに参加していたり、こういったコラボ作品を多数リリースしていたり、…
後半は多彩なゲストが登場します。まずは解散コンサートの際にゲスト・ギタリストとしてツアーに同行した土屋昌巳。そしてデヴィッド・シルヴィアンと坂本龍一の共作シングル曲「Bamboo Music」を演奏する際には坂本龍一と矢野顕子。更に坂本龍一提供曲の「T…
先日何気なく以前のワールドハピネスの映像を観ていたらフェネスサカモトの音が流れてきて、意外といいなあ、と思って探してみた一枚。坂本龍一とクリスチャン・フェネスのユニットによる07年の作品です。 坂本龍一のこうしたコラボ作品は大抵環境音楽的なも…
売れ線を狙った『Sweet Revenge』が不調に終わり、その後のCM曲「Energy Flow」で予期せぬ大ヒットを飛ばす90年代の坂本龍一にとって、このツアーの記憶は決して良いものではないでしょう。 実際に自分もこの時期は坂本龍一の活動に興味をなくしていた頃でも…
坂本龍一のベスト盤で唯一手を出していなかったのがこの映画音楽集です。映画音楽にはどうしても抵抗があって、本来の音楽作品というより映画作品の添え物のような印象が拭えずにいたのが主因ですが、ここ最近の坂本龍一のピアノ演奏による過去作品の再解釈…
年明けのビールのCMで露出が高まっている坂本龍一の99年に出た本作はずっと聴かずに来た作品でした。まず当時「Back To The Basic」というコンセプトが気に入らなかったし、その後CM曲で「Energy Flow」が大ヒットしたことにも違和感があった。何故今ここで…
昨日はずっと観ようと思っていた坂本龍一のドキュメンタリー映画を有楽町まで出向いて観て来ました。帰り道に寄った中古屋で見つけた再発タイトルとたまたま同じ題名ですので、ダブルミーニングで双方をレビューしてみたいと思います。 映画の方は平日昼間と…
96年リリースの本作がデビュー作のようです。こちらは昨日聴いた3作目に比べて初々しくて弾けてますね。坂本龍一の音もまるで『スウィート・リヴェンジ』の頃のようで、ポップで聴きやすくて品がいい。とても良いアルバムですね、これも。 2曲目の「STRANGE …
坂本龍一プロデュース作品をリリースしていることは知っていましたが、ずっとスルーしてきていて、しばらく前から中古を探していたところでした。つい先日たまたま見つけたので聞いてみましたが、なかなか良い作品ですね。こちらは99年リリースで、3部作の最…
どちらも85年にリリースされているシングル曲ですが、アナログでしか持ってなかったのでたまにターンテーブルに乗せて聴くことはありましたが基本的にはその程度でした。そうしたら先日まとめて坂本龍一関連の中古が出ていた際に見つけたのが2in1のCDでした…
同時発売されたアーカイヴ集第3弾は80年から84年までの5年間での未発表曲集です。ここではやはりB2-Unitsでしょうか。当時FMで放送されたものをエアチェックして繰り返し聴いたものです。 発足の理由がフィジカルな演奏を行うバンドをやることだったという…
音楽というより「音」。 前作『Out of Noise』から8年の歳月を隔ててリリースされた坂本龍一の新作は震災を挟んでの作品となりました。それでも前作で示された方向性からの継続性は保たれています。それが良いのか悪いのか。少なくとも詩人や俳人のような音…
『左うでの夢』に続いて『音楽図鑑』もリマスター盤が発売されました。しかもアウトテイク集との2枚組。制作に長い時間をかけたこともあり、発売時の情報では少なくとも30曲以上の中から厳選した楽曲が納められた、との話もありましたので、こうした形で未発…
今回の再発は、ボーカルレスのバージョンが別ディスクでついてくる優れものです。マスターが違うということで、単純にカラオケバージョンが音質が良くなっているものとばかり思っていましたが、曲によってはこれは別ミックスですね。 一番驚いたのは「Relach…
リマスター再発された坂本龍一の3rd。実は一番好きかもしれません。代表作としては『音楽図鑑』になるでしょうし、こちらも3月に再発されるようですが、本作のくすんだポップ感覚がどうしても耳から離れません。発売されたのが81年で『BGM』と『テクノデリッ…
02年にリリースされたベスト盤は3組ありましたが、その初回盤の応募券を送るともらえた非売品ディスクがあったそうで、それが本作となります。存在すら知りませんでしたが、中古屋にサクッとあったので少し躊躇した挙句に手にとりました。非常に興味深い内容…