Steely Dan

ドナルド・フェイゲン『The Nightfly Live』

ドナルド・フェイゲンの1stソロの全曲再現ライブもリリースされました。これもなかなか素晴らしい内容です。 4曲目の「Maxine」ではドナルド・フェイゲン自身は歌わないんですが、この辺がスティーリー・ダンというバンドの特殊性を物語っていると思います…

スティーリー・ダン『Northeast Corridor』

ウォルター・ベッカーが亡くなってスティーリー・ダンとしての活動は終了してしまうのかと思っていましたが、ドナルド・フェイゲンは活動を引き継いでいく決心をしました。その成果がこの2019年のライブ音源たちとなります。素晴らしいことだ。 演奏は非常に…

スティーリー・ダン『Aja VS The Scam』disc 2

2枚目は『The Royal Scam』再現の後半から始まります。ここでも夢のような演奏が繰り広げられますが、一連のアルバム再現が終了した後に、様々な時期の楽曲が演奏されていきます。実はそこが楽しい。 とにかく二人がよく喋る。ドナルド・フェイゲンは曲間にM…

スティーリー・ダン『Aja VS The Scam』disc 1

スティーリー・ダンの2009年のボストンでのライブを収録したタイトルがリリースされました。この頃のライブはアルバム全曲を演奏したもので、ここでは『Aja』と『The Royal Scam』が再現されています。これは素晴らしい。 先日聴いた90年代のライブもとても…

スティーリー・ダン『Alive In America』

90年代の前半を福島で過ごしたので、当時は文化から断絶されていました。Windows95の発売前ということもあってまだインターネットも普及前。情報は確実に絶たれてしまって、スティーリー・ダンの来日公演についてもどこか別の星の出来事のようでした。しかし…

ドナルド・フェイゲン『10 Extras』

最後は未発表曲集ですが、こちらも『Nightfly Trilogy』で既に聴いている内容となります。まともに聴いたのは10年ぶりくらいですが、いかに以前のボックスに手を伸ばしていないかが分かってしまいますね。 どの素材もいいですが、冒頭の「Rhymes」という曲は…

ドナルド・フェイゲン『Sunken Condos』

前作から6年のインターバルを置いて12年にリリースされたドナルド・フェイゲンの4作目。発売当時、余りの変わらなさに拍子抜けした覚えがありますが、ある意味一貫していることの証拠でもあるので、こうして一気に聴くと違和感はありません。 ただキラーチュ…

ドナルド・フェイゲン『Morph The Cat』

間にスティーリー・ダンの復帰作2タイトルを挟んでのソロ3作目。前作から13年のインターバルがありますが、この時はスティーリー・ダンの2作があったので左程の渇望感はありませんでした。 昨日久しぶりにスティーリー・ダンの『Two Against Nature』リリー…

ドナルド・フェイゲン『Kamakiriad』

2枚目。もしかしたら一番好きかもしれない93年の2nd。プロデュースはウォルター・ベッカー。前作から11年のインターバルを空けてリリースされた作品になります。 これ、本当にいい曲が多くて、はっきり言って6曲目の「Florida Room」まではイキっ放しです。…

ドナルド・フェイゲン『Cheap Xmas : Donald Fagen Complete』『The Nightfly』

What a beautiful world this will be What a glorious time to be free ということで、『Nightfly Trilogy』以来、およそ12年ぶりに手にしたドナルド・フェイゲンのソロBOX。きっかけは冨田恵一の書籍「ナイトフライ」をたまたま読み返したことと、本作が20…

スティーリー・ダン『Decades Apart - Live On The Radio '74 & '93』disc 5

20年代がパンデミックの時代になるとは思いませんでしたが、自粛ムードの中ただひたすら音楽を聴く。その環境の中では比較的スティーリー・ダンやドナルド・フェイゲンは落ち着いて音楽に浸れるので合っているように思います。 ラストは93年復活ライブの後半…

スティーリー・ダン『Decades Apart - Live On The Radio '74 & '93』disc 4

93年に突如復活したスティーリー・ダンのメリーランドでのライブ音源。いやあ、これは素晴らしい。初めて聴きましたが何という感動的な内容なんでしょうか。 ソロの楽曲まで含めた総括的な選曲で、観衆側の興奮も伝わってきます。これは実際観たら堪んなかっ…

スティーリー・ダン『Decades Apart - Live On The Radio '74 & '93』disc 3

3枚目はメンフィスでのライブです。この3枚はいずれも74年の録音ですが、それぞれ日時が1ヶ月ずつしか離れていない。当時の新作『プリッツェル・ロジック』のツアーだったようですが、スティーリー・ダン名義としてのツアーはこの後19年も間が空くことにな…

スティーリー・ダン『Decades Apart - Live On The Radio '74 & '93』disc 2

2枚目は10日後のスタジオ・ライブですが、これは以前入手した『Going Mobile』というライブ音源と同じ内容でした。若干音は良くなっていますが、果たして新鮮味があるかどうか、と思って聴きましたが、やはりありましたね。演奏が単純にいいんですよ。 当時…

スティーリー・ダン『Decades Apart - Live On The Radio '74 & '93』disc 1

スティーリー・ダンのFMラジオ放送用音源の5枚組ボックスを入手しました。1枚目から3枚目が74年の音源。こちらはカリフォルニア大学での公演となります。 74年は3rdの『プリッツェル・ロジック』がリリースされた年。そのためそこからの楽曲が多く演奏されて…

スティーリー・ダン『Can't Buy A Thrill』

72年リリースの1st。1stはどのアーティストもそれまでの活動の集大成になるので力作が多いと言われますが、かくいうスティーリー・ダンも例外ではなく、非常に充実した作品に仕上がっています。ジャケットにびっくりして遡って聴く人には一瞬のたじろぎを与…

スティーリー・ダン『Countdown to Ecstasy』

キャリアの中でも狭間にあたる73年リリースのこの2ndは4thの『うそつきケイティ』と共にどうしても印象が地味になりがちですが、何といっても傑作の1stと3rdの間にある作品なので悪いはずがありません。楽曲に馴染みがないのは単純に自分が聴く機会が少なか…

スティーリー・ダン『Katy Lied』

本作と『エクスタシー』は狭間の作品なのでどうしても存在感が薄いんですが、75年リリースの本作から本格的にセッションミュージシャンを起用し出したという意味では記念すべき作品です。楽曲のクオリティは次作の『幻想の摩天楼』に譲りますが、充分にいい…

スティーリー・ダン『Royal Scam』

ジャケットで大分損していると思いますが、実は一番好きかもしれない76年リリースのアルバムです。 ここから腕利きのセッション・ミュージシャンを曲毎に、パート毎に起用するスタイルが本格化しました。次作の『彩』や『ガウチョ』で花開くその手法は既にこ…

スティーリー・ダン『Aja』

名盤の名を恣にしている77年リリース作。結局はタイトル曲のスティーヴ・ガッドのドラムに尽きるような気がします。 次作『ガウチョ』程の張りつめた感じもなく、複雑でありかつ自然な旋律がじっくりと体を裂いていきます。音楽というものは一時の安らぎを与…

スティーリー・ダン『Gaucho』

80年リリース。最初に聴いた時の「バビロン・シスターズ」の緊張感は忘れられません。冒頭のこの曲の張りつめたような空気がこのアルバム、ひいては活動休止前のスティーリー・ダンを象徴していて、最早ユニットとして究極、裏を返せば限界を示していたと思…

スティーリー・ダン『Two Against Nature』

2000年リリースのスティーリー・ダン復活作。ウォルター・ベッカーがソロ作を出したり、ドナルド・フェイゲンのソロにウォルター・ベッカーが参加したしたりと前兆はあったものの、まさか復活するとは思っていなかったので、当時驚いて手にとりました。 パー…

スティーリー・ダン『Everything Must Go』

2016年1月現在での最新作。この後新作が出ることはあるんでしょうか。 まさかスティーリー・ダンが復活するとは思わなかったので前作『Two Against Nature』が出た時には驚きましたが、程なくして本作がリリースされた際には今後コンスタントな活動が期待で…

スティーリー・ダン『Going Mobile』

74年『プリッツェル・ロジック』リリースの頃のライブ。音はイマイチですが演奏はご機嫌。初期の楽曲を堪能できる好盤です。 聴いていていかに自分が2ndを聴き込んでいないか痛感しました。『The Boston Rag』なんていい曲ですよね。3rdからの『Any Major Du…

The New York Rock And Soul Revue『Live at the Beacon』

ドナルド・フェイゲン、マイケル・マクドナルド、ボズ・スキャッグスの3人で来日公演するのに合わせて再発された91年リリースのライブ盤。こういうのは放っておくとなくなってしまうので、今のうちにということで手にとりました。はっきり言って存在すら知り…

スティーリー・ダン『Pretzel Logic』

スティーリー・ダンと言えば『Aja』『Gaucho』ですが、そこでの完璧主義は一種の息苦しさを醸し出していてもはや別世界の音楽、通のための祝祭空間といった趣が強いのも事実。ジャズやフュージョンの色合いも強いので若干の飽きも生んでしまうリスクも孕んで…

ドナルド・フェイゲン『Sunken Condos』

久々の新作です。これで4作目というのはいかにも寡作ですが、既にこのリリース間隔には慣れてしまいました。むしろ『トリロジー』で3部作完結で、もう新作は出さないのかと思っていたので意外なくらいですね。 よくも悪くも新規性に乏しくて、いつものドナル…

Walter Becker『Circus Money』

スティーリー・ダンのウォルター・ベッカー、14年ぶりのソロ2作目。ひっそりと発売されていて、国内盤の予定はない。これがいい! 前作の『11の心象』は地味だったが、同時期のドナルド・フェイゲンへの曲提供もあって、スティーリー・ダン再結成の予兆を指…

ドナルド・フェイゲン『ナイトフライ・トリロジー』

ということで最後にエクストラ・トラック集を聴いた。音が大きくて音量を下げてしまった・・・。 聴きどころは『Confide In Me』と『Century's End』かな。インストなんかも結構入っているし、ライヴも3曲くらいある。ライヴは演奏が力強くて、ライヴ盤も出…

ドナルド・フェイゲン『Morph The Cat』

時差ボケが直らん! 06年発表の3作目。比較的最近の作品だが、音質が強烈に上がっている気がする。かなりリズミカルな作品だったんだな。とはいえ、若干どの曲も長尺で、キラーチューンには欠ける感じがする。これは当時からそう思っていた。既にスティーリ…