双六亭『双六亭漂流記』


最高最高!密かに待ち望んでいた双六亭の2ndがリリースされました。傑作ですね。カーネーションが90年代に置き忘れてきたもの、あるいはなかなか新作が出てこない青山陽一のエッセンスを継ぐものとして燦然と輝く素晴らしい作品に仕上がっています。

 

白眉は3曲目の「さてもさても」で、イントロからして煌びやかに始まってアーシーかつ躍動的なリズム、全体を彩る楽曲の押しの強さ、と文句なしの出来。こんな感じの曲が次々と続いて全編最高の出来栄えです。

 

遺伝子としてドラマーの中原由貴がカーネーション青山陽一の作品に参加していたことも大きい。そのグルーヴをベースにしながら今回は楽曲の質がとても良い。この感じはカーネーションが3rdアルバムの『エレキング』で突き抜けたような衝撃に似ています。

 

タマコウォルズで登場した時も筋がよかったですが、双六亭に変わってやっと羽ばたいてくれた。そんな気がする新作です。これは売れてくれるといいなあ。