高橋幸宏
99年リリースの本作は21世紀の高橋幸宏の活動の予言書のようになっています。加えて、YMOからビートニクスへとつながる流れとして90年代を総括して次の世紀へ移行していく。そんなヒントがたくさん詰まっているアルバムです。 EMIイヤーズの捉え直しと追悼の…
高橋幸宏の追悼も今月で最後にしようと思っていますが、こちらは98年リリースの作品。コンピシオのオムニバス的な位置付けですが、山下達郎の『Ray Of Hope』の10年以上先を行っているタイトルですね。 しかし今回EMIイヤーズの作品を聴き直してみて本当にい…
97年リリース作品。ここからはっきりとドラムンベースの影響が音に出ています。ある意味音の質感は80年代に戻ったかのようです。 実はEMIイヤーズというのは大人のポップス路線で行ったのは前半だけで、途中からは電子音楽への復活劇が描かれている。という…
坂本龍一の一周忌でメディアでは様々な特集がなされていますが、高橋幸宏の方は左程のイベントはありませんでした。ただ、このEMIイヤーズのリマスター再発が本当に良い出来栄えなのと、改めて聴き返してみて良い作品ばかりなので、とても嬉しいひと時を過ご…
95年リリースのこの作品は比較的聴き返すことの多い作品でした。意外といい曲が多くて、生楽器の比率が高いのもポイント。これ以降、スケッチ・ショウや『Blue Moon Blue』でのエレクトロニカ路線で復活するまでは若干低迷気味の時期を過ごしていた感覚です…
お陰様で今回の再発で定期的に高橋幸宏さんを追悼できる日々が続いています。3部作を中心にこれまでなかったくらいEMIイヤーズの作品を聴いてるんじゃないかなあ。改めて聴くと本当にいい曲が多くてびっくりしています。この魅力に気付くのが遅かった・・。…
今回は「幸福」がテーマですが、当時のインタビューを見ると「カントリー・テクノ」という言葉が見つかります。ポイントとなっているのは徳武弘文の参加で、時折現れるギターの音がこの作品全体の温かさを演出しています。 ジャケットから連想される小津安二…
月一回、高橋幸宏のリマスター再発が行われていることで、定期的に追悼できるというのは非常にありがたいことで、亡くなってからはや一年が過ぎても、その作品に丁寧に触れることができる。購入することを決断してとても良かったと思っています。 この作品は…
90年リリース作品。こちらも大分後になって聴いたアルバムです。とてもポップでいい作品。 振り返って気付いたことがあります。実はEMI時代の高橋幸宏は長い期間に渡ってビートニクスの変装形だったのではないか、ということ。本作でも鈴木慶一の参加曲の割…
高橋幸宏さんが亡くなって早くも1年近くが経とうとしていますが、一連のEMI作品が砂原良徳のリマスターで毎月再発されていくことになりました。EMI時代の作品を聴き直すことに対しては今回も大分迷いましたが、昨年の松武秀樹のラジオ番組で特集されて背中を…
高橋幸宏さんが亡くなってしまった。謹んでご冥福をお祈りいたします。 50周年の記念コンサートに出演が叶わなかったので非常に心配はしていたんですが、やはりこうした結果になってしまいました。ただ、大滝詠一さんのように突然の訃報ではなかったので、あ…
最後は映像集です。前半の83年のライブ映像はてっきり箱根の野外ライブでまとめているのかと思いましたが、渋谷公会堂の映像と交互に編集されているものでした。箱根の映像は当時録画して何度も観ていたので記憶に残っています。 ライブにおける立花ハジメの…
3枚目はライブ盤として当時もリリースされた作品のリマスターです。時期的には83年のライブですので、YMOの『浮気なぼくら』の後。すなわち日本語ポップスが前景化して来ている頃となります。従ってこの作品でも思い切りその傾向が表面化している。 批評でよ…
2枚目は凄いことになっています。前半にもゲストで出てきた鈴木慶一に加えて、坂本龍一、加藤和彦、そして最後にはデヴィッド・シルヴィアンまで出てきてしまう。これはもうYMOとJAPANとミカバンドが一緒になったような話で、82年の時点で既に高橋幸宏は自ら…
高橋幸宏の再発プロジェクトはライブ音源のボックス化で集大成化を図りました。ここはやはり手に取るべきでしょう。ジャズの作品ではないですが、メンバーが豪華なのでパーソネルを記載しておきたいと思います。 高橋幸宏(vo) 細野晴臣(b) 土屋昌巳(g) 立花…
83年にリリースされた作品。これはとても重要なアルバムです。 80年代前半の高橋幸宏はYMOの先鋭性を伴い、かつ英国ポップスの流れとも連動したニューウェーブ路線の旗手として活躍している側面がありました。しかし根本的なところでは非常にロマンティック…
高橋幸宏のアルファ時代の再発シリーズ第2弾。82年リリースの作品となります。まだYMOが活動していた時期ですが、怒涛の81年を経て各自がソロ活動に邁進していた頃。高橋幸宏の作品はいつもわかりやすくて、手に取るのが楽しみでした。 この時期の作品で実…
コロナ、脳腫瘍、オリンピック、という3つの苦難を乗り越えて、配信ライブの特典という形で世に出されたMETAFIVEの2ndフル・アルバム。危うくお蔵入りになるところでしたが、無事に世に出されて良かった。そして作品も最高です。 配信無観客ライブやフジ・…
81年リリース。今回で買うのは4回目かな。高橋幸宏の作品の中でも一番の傑作として名高いこのアルバムは、やはり冒頭の「Glass」が傑出していると思います。 81年はYMOが『BGM』を出した年でもあり、そこで象徴的だった楽曲「Cue」がリフの繰り返しをバック…
80年リリースの2ndのリマスター再発。今回の一連の高橋幸宏アーリー・イヤーズ再発プロジェクトはYMO40周年同様、ソニーの頑張りが見られてとても良いですね。非常に素晴らしいプロモーションだと思います。やはり大きいのは砂原良徳がソニーに所属していた…
METAFIVEの7月に行なった無観客ライブが今日まで配信されています。発売中止となった作品『METAATEM』を特典に付ける形で配信ライブチケットが発売されたので、これは手にしなければと思い購入しました。 METAFIVEは高橋幸宏の病気療養と小山田圭吾のオリン…
2枚目。音質の改善は今後聴き返す機会を増やしてくれそうです。前回との違いはボーナストラックでアムステルダムの音源が入っていることですが、こちらの音質も言われるほど悪くはありません。とにかく前回が粗悪だった、ということでしょう。 ジャパンの場…
後半は多彩なゲストが登場します。まずは解散コンサートの際にゲスト・ギタリストとしてツアーに同行した土屋昌巳。そしてデヴィッド・シルヴィアンと坂本龍一の共作シングル曲「Bamboo Music」を演奏する際には坂本龍一と矢野顕子。更に坂本龍一提供曲の「T…
METAFIVEのシングルが配信限定で突如リリースされました。とてもいいですね。 まず小山田圭吾が冒頭でリードボーカルを担当しているのが意外。これまでなかったのが不思議なくらいですが、METAFIVEでリードをとると新鮮に聴こえてきます。その後LEO今井、高…
98年の高橋幸宏のライブ盤はなかなか市場に出回らなくて、もう手に入れることは不可能かと思っていました。先にYouTubeで当時の映像も見たりしていて、これで充分かな、等と自分を納得させたりもしていた矢先にポッと見つかったタイトルです。 90年代の高橋…
1stには『音楽殺人』を、この2ndには『ニウロマンティック』を聴くのかと思っていましたが、2ndは『出口主義』でした。 1st同様、豪華な執筆陣が曲を書いていますが、特に後半に行くに従って、かなりドラムのフィルインがビートニクス感を出してきて、非常に…
高橋幸宏プロデュースの2作品をパッケージした再発品です。当時、スーザンだかサンディーだかよく分からずにいたものの、その存在だけは知っていました。但しお金がなくて流石にプロデュース作品にまでは手が伸びなかった。こうして40年の時を経て初めて聴…
高橋幸宏の1stを自らで歌い直した作品のライブ盤が届きました。昨年国際フォーラムで行われたコンサートの映像化となります。 再発の際にも感じましたが、今の音としても十分通用するものになっていて、昨今のシティポップブームにも乗っかってとても心地よ…
2枚目に移ります。後半の印象は少し重かった。選曲もあると思いますが、重厚な印象を残しました。1stからの「NO WAY OUT」「Ark Diamant」そして3rdからの「Dohro Niwa」といった楽曲の骨太な演奏は、グッと重心が低くて、前半の爽やかな印象を反転させてく…
2018年にリリースされたビートニクスの新作『EXITENTIALIST A XIE XIE』の発売を記念して行われたライブの音源がリリースされました。昨年アナログでこのライブはリリースされていましたが、ちょっと高くて手が出せませんでした。こうして完全版としてCDでリ…