1stには『音楽殺人』を、この2ndには『ニウロマンティック』を聴くのかと思っていましたが、2ndは『出口主義』でした。
1st同様、豪華な執筆陣が曲を書いていますが、特に後半に行くに従って、かなりドラムのフィルインがビートニクス感を出してきて、非常に聴く側に傷跡を残す音になっていきます。結構、81年の高橋幸宏はパンキッシュだった。というよりYMOがまだ81年の前半まではロックで、『増殖』の頃のテイストを残していた。そこに鈴木慶一が合流してきて、ヨーロピアン・モダンでかつニューウェーブな音楽が出来上がっていく。その成果がここに出てしまっています。
クレジットで音楽を聴くのは空虚だな、というのも今回感じたことで、これはきっとイエロー・マジック歌謡曲や小西康晴の『素晴らしいアイディア』なんかを聴くと湧き上がってくる感情なんじゃないかな、と思ったりもしました。
最後に入っているシングル曲は一転してかしぶち哲郎のプロデュース。大分テイストが違っていて、むしろこちらの方が自然に聴こえるような気がします。