2021-01-01から1年間の記事一覧

チック・コリア『Is』

チック・コリアが亡くなって様々な特集が組まれる中で、大友良英のラジオ番組で紹介された本作からのナンバーが唯一引っかかりました。 69年の録音で、当時はマイルス・デイヴィスのバンドに参加している頃。従って、内容的にもエレクトリック・マイルスの混…

ビル・エヴァンス『Trio 64』

短命に終わったゲイリー・ピーコック、ポール・モチアンとのピアノトリオによる63年録音作品。 結構な比率でベースのソロパートがあることにまず驚きました。これはきっとスコット・ラファロの影響下にあるんだろうなあ、構成上。 「サンタが街にやってくる…

ブルー・ミッチェル『Blue's Moods』

今日からやっと年末年始のお休み。今年も色々ありましたが、比較的穏やかに新年を迎えられそうです。 このブルー・ミッチェルの60年録音作品は6年前にも会社の先輩から借りて聴きましたが、やっぱりこの人はこの作品に行き着く感じなんですね。ラジオ番組で…

細野晴臣『Good Sport』

95年にリリースされたこの作品も中古でずっと探していましたが、過去に一度だけ見かけただけで、その時スルーしてしまって以来、見つけることはできませんでした。 細野晴臣のラジオ番組でゲストに来た水原希子が本作収録の「トロイ」を選曲していてとても良…

細野晴臣『Music for Films 2020-2021』

今回配信に手を伸ばしたきっかけがこの作品です。配信とアナログでのみのリリースでCDの発売が見送られましたので、ちょっと考えて配信の方へ舵を切りました。結果的に様々なボックスセットも聴けて正解だったんですが、やはりメディアの選択はコンテンツか…

シャイ・ライツ『Give It Away』

今年から始まった田島貴男のラジオ番組をその後も毎週欠かさず聴いていますが、以前特集のあったシャイ・ライツの作品は、まずは中心人物のユージン・レコードのソロ作品を手にして、次にこの69年リリースの1stを入手しました。 スウィート・ソウルについて…

ビル・エヴァンス『Time Remembered』

今年は本当にジャズをよく聴いた年でした。大きくはラジオ番組のお陰ですが、そんな中でこのビル・エヴァンスと出会えたことが本当に大きい。ジャズといえばマイルスしか知りませんでしたので、昨年ぐらいからじわじわと聴いていったビル・エヴァンスの音楽…

ムーンライダーズ『LIVE 2020 NAKANO SUNPLAZA』disc 2

2枚目。後半の方が比較的定番曲の割合が高くなってきます。 もっともっと定番の「スカーレットの誓い」や「トンピクレンっ子」「くれない埠頭」といった曲は演奏されていないので完全ド定番という訳ではないですが、それでも活動休止前によく演奏されていた…

ムーンライダーズ『LIVE 2020 NAKANO SUNPLAZA』disc 1

ムーンライダーズの2020年ライブも配信リリースされました。CDやブルーレイが高くてちょっと手が出なかったのでこれは嬉しいリリースです。配信様様ですね。 2020年の中野サンプラザでのライブは配信でも観ましたし、その後のWOWOWでの放送も楽しみました。…

ビートルズ『Let It Be』Special Edition (Super Deluxe) disc 4

グリン・ジョンズのミックスによって一度は出来上がった『Get Back』。メンバーの判断でお蔵入りになって、その後フィル・スペクターの手によって作り直されて『Let It Be』となる訳ですが、こちらはそのグリン・ジョンズによる原型がそのまま収録されている…

ビートルズ『Let It Be』Special Edition (Super Deluxe) disc 3

ゲット・バック・セッションの2枚目。こちらは主にその後発表されるソロ曲や『アビー・ロード』収録曲のリハーサル・テイクが続きます。 どの録音も楽しそうですが、バンドでアレンジを決めていく過程を聴いていて思うことは、「パフォーマンスで会話する」…

ビートルズ『Let It Be』Special Edition (Super Deluxe) disc 2

ビートルズの『Let It Be』のボックスも配信で聴けるようになっています。ビートルズも過去の作品が様々な形で再発されていて、遂にゲット・バック・セッションは映像版も配信されるようになりましたが、一体どこまでビジネスが続くんだろう。ひっきりなしに…

グレン・ティルブルック『Pandemonium Ensues』

2009年にひっそりとリリースされていたスクイーズのグレン・ティルブルックのソロ作品。ソロになってからの作品はきちんと聴けていませんでしたが、そもそもスクイーズが復活したりしていますので、徐々にミッシング・リンクを埋めている状態です。 それにし…

坂本龍一『Playing the Piano 12122020』

坂本龍一が昨年行った無観客ライブの音源がリリースされました。週末はCDで音楽に向き合うことにしているので、こちらも物理的なメディアで聴いています。 昨今ビル・エヴァンスを聴き進めるにつけ、坂本龍一の源流があるよなあ、などと考えながら聴いていま…

プリンス『Sign O' The Times (Super Deluxe Edition) 』disc 8

ラスト。オランダ、ユトレヒトのライブの後半。こちらは「Puple Rain」や「1999」といった代表曲を演奏するファン・サービスのパートで観客も大いに盛り上がっています。その後は『Sign O' The Times』からの楽曲を長尺で演奏する。13分越えの曲が2曲も演奏…

プリンス『Sign O' The Times (Super Deluxe Edition) 』disc 7

最後は87年オランダ、ユトレヒトでのライブ。プリンスのライブは友人に連れられて一度だけ観に行ったことがありますが、そのエンタテイメント性、サービス精神に感心したものでした。当時は余りプリンスの音楽に詳しくなかったので左程実感が湧かなかったん…

プリンス『Sign O' The Times (Super Deluxe Edition) 』disc 6

未発表曲集のラスト。合計で45曲の未発表曲が収録されていることになります。 20時間仕事して4時間寝るという生活で、ほとんど寝ずにずっと録音していた人ですので、曲がどんどんできる。しかも完璧主義者ではなくて素早く作業していくことを優先していた、…

プリンス『Sign O' The Times (Super Deluxe Edition) 』disc 5

未発表曲集の2枚目。ポップでいい曲が多く収録されています。 本編では暗くて内省的な音が多い印象がありますが、このアウトテイク集はラフなものが多いからか、とても明るい印象を持ちます。 作品として突き詰めていった結果がああした暗いものになっていっ…

プリンス『Sign O' The Times (Super Deluxe Edition) 』disc 4

プリンスのこのデラックス・エディションも大分迷って手を出さなかった作品です。配信で聴けて非常に嬉しい。レコードコレクターズを片手に聴いていますが、このボックスの本質は4枚目からなので、まずはこの発掘音源集から。 ピーター・バラカンのラジオ番…

ハンプトン・ホーズ『The Trio : Vol.1』

久々に聴くハンプトン・ホーズ。こちらは55年の録音です。 軽快なピアノが鳴っていてとても心地良いですが、ベースがレッド・ミッチェルだったんですね。レッド・ミッチェルはこの後掘っていこうと思っていたので、これは嬉しい出会いです。 その名の通りピ…

KIRINJI『clepuscular』

堀込高樹のソロユニットとなった新生キリンジの新作がリリースされました。既に前作の『chelish』でかなり遠くまで行ってしまっていたので、もうバンドとしては限界かな、と感じていましたが、やはりそういう結果となった。一時的かもしれませんが。 ソロ作…

ジョニ・ミッチェル『Joni Mitchell Archives - Vol.1: The Early Years(1963-1967) 』disc 5

ラスト。4枚目の最後に収録されていた67年10月のライブの2ndセットを丸々収録した音源でこのアーカイヴは終了です。 既に「The Circle Game」や「Both Sides Now」をはじめ、後のアルバムに収録される様々な楽曲が演奏されていて、しかもそれらは1stどころか…

ジョニ・ミッチェル『Joni Mitchell Archives - Vol.1: The Early Years(1963-1967) 』disc 4

4枚目も67年の音源。ホーム・デモとライブ音源ですが、この辺りでやっと軽快なストロークの楽曲が出てきます。 大滝詠一が初期はっぴいえんどのステージで演奏して女性ファンからチェルシーと呼ばれたという逸話をもつ「Chelsea Morning」なんかも既に演奏さ…

ジョニ・ミッチェル『Joni Mitchell Archives - Vol.1: The Early Years(1963-1967) 』disc 3

3枚目は67年の音源。ラジオ出演時やライブの音源が続きますが、既に「Both Sides Now」なんかも演奏されていて、もうこのままデビューしてもいいだろう、という位のクオリティとなっています。MCも結構入るので、ジョニ・ミッチェルがまるで目の前にいるかの…

ジョニ・ミッチェル『Joni Mitchell Archives - Vol.1: The Early Years(1963-1967) 』disc 2

2枚目、といっても配信なので第2部、いや何と言おうか・・。65年から66年にかけてのライブ音源などが収録されています。 初期のジョニ・ミッチェルはとても声が綺麗なんですが、何となく曲が暗い。暗いといっても悲痛な感じではなくて、どこか影のある音楽が…

ジョニ・ミッチェル『Joni Mitchell Archives - Vol.1: The Early Years(1963-1967) 』disc 1

配信のいいところはこうしたボックスものを聴けるところ。最近次々に出ている各種ミュージシャンのアーカイヴものやデラックス・エディションなんかはCDで購入するとかなり値が張ってしまいますし、そもそも物理的にも場所をとる。加えて購入しても滅多に聴…

マッコイ・タイナー『Nights of Ballads & Blues』

マッコイ・タイナーはコルトレーンと一緒にいる印象が強いですが、この63年録音の作品はピアノ・トリオでの演奏。聴いた限りでは非常にシンプルな演奏が繰り広げられています。 演奏楽曲もスタンダード中心で、聴いたことのあるフレーズが沢山でてきます。と…

ビル・ネルソン『Chimera』

高橋幸宏の再発盤を購入する際に見つけたビル・ネルソンの83年リリースの作品。これはなかなか中古でも見つからなかったので非常に嬉しい再発です。 そもそも以前に高橋幸宏のラジオ番組で本作収録の「Accelaration」がかかったのが本作を知ったきっかけです…

サム・ゲンデル『Satin Doll』

細野晴臣のラジオ番組「Daisy Holiday」を聴いていると、このサム・ゲンデルの話がよく出てきます。ゲストにくる方の最近聴いている音楽でも頻繁に名前が出るので、細野さんも「みんな聴いてるな」などと発言されている。 本作は昨年リリースされた作品です…

細野晴臣・鈴木茂・山下達郎『Pacific』

結局昨日は細野晴臣の映画『SAYONARA AMERICA』を観に行ってしまいました。非常に良かったんですが、中でも印象的だったのがアメリカのファンへのインタビューで、その中にこの『Pacific』を100万回聴いた、という女性がいたことです。気になって早速spotify…