Beatles

ビートルズ『Get Back』Part 3

最後はルーフトップ・コンサートの映像が主役です。 でも実際にやると決めたのは前日。それも直前までやるやらないで議論している。こんな状態で決行されたというのは凄い。あらかじめ決まっていた訳では全然ないんですね。その点は驚きです。メンバーで議論…

ビートルズ『Get Back』Part 2

2枚目はジョージ・ハリスンを呼び戻すために3人がジョージの元に出向いてミーティングを行ない、無事ジョージが帰還するところから始まります。ここでスタジオがトゥイッケナムからアップルのプライベート・スタジオに変わった。そして急速に演奏が締まって…

ビートルズ『Get Back』Part 1

やっと発売されたゲット・バック・セッションのドキュメンタリー・フィルム。ディズニー・プラスの配信も観ないでいたので、今回のブルーレイが初体験となります。 元々は「Hey Jude」のスタジオ・ライブで好感触を抱いたメンバーが、次はライブ・アルバムを…

ビートルズ『Let It Be』Special Edition (Super Deluxe) disc 4

グリン・ジョンズのミックスによって一度は出来上がった『Get Back』。メンバーの判断でお蔵入りになって、その後フィル・スペクターの手によって作り直されて『Let It Be』となる訳ですが、こちらはそのグリン・ジョンズによる原型がそのまま収録されている…

ビートルズ『Let It Be』Special Edition (Super Deluxe) disc 3

ゲット・バック・セッションの2枚目。こちらは主にその後発表されるソロ曲や『アビー・ロード』収録曲のリハーサル・テイクが続きます。 どの録音も楽しそうですが、バンドでアレンジを決めていく過程を聴いていて思うことは、「パフォーマンスで会話する」…

ビートルズ『Let It Be』Special Edition (Super Deluxe) disc 2

ビートルズの『Let It Be』のボックスも配信で聴けるようになっています。ビートルズも過去の作品が様々な形で再発されていて、遂にゲット・バック・セッションは映像版も配信されるようになりましたが、一体どこまでビジネスが続くんだろう。ひっきりなしに…

ビートルズ『Anthology 3』disc 2

ラスト。今度書籍も出るゲット・バック・セッション関連の音源、すなわち『Let It Be』関連のデモとラスト・アルバム『Abbey Road』関連の音源を集めたものですが、ここでのデモやセッションの音源はどうしても解散へ向かう悲しいエピソードがイメージとして…

ビートルズ『Anthology 3』disc 1

アンソロジーの第3集は後期音源です。1枚目はホワイト・アルバムのデモやアウトテイクですが、これは50周年記念ボックスが出た際に会社の人が話していたことを思い出しました。 曰く、「一回聴いて二度と聴かないかもしれないから迷ってるんだよ」と仰って…

ビートルズ『Anthology 2』disc 2

2枚目は『サージェント・ペパー』から『マジカル・ミステリー・ツアー』にかけての66年、67年辺りの録音物。この辺になってくると原曲のバージョンが頭に入っているので空で聴くことができます。 『サージェント・ペパー』は影響力としては大きいですが楽曲…

ビートルズ『Anthology 2』disc 1

アンソロジーの第2集、1枚目は65年から66年にかけて、アルバムでいうと『ヘルプ』『ラバー・ソウル』『リヴォルヴァー』の頃にあたります。初期の闇雲に前を向いて突っ走っていた時代から、狂騒に疲れてスタジオに引き籠る一歩手前まで。既にスタジオワーク…

ビートルズ『Anthology 1』disc 2

ビートルズのデビューは1962年ですが、解散が1969年なので活動期間は僅か7年。この短さを最初は意外に思ったものでした。 昨今のバンドが10周年、20周年とアニバーサリー活動を行うのに比べてとても凝縮された活動期間だったことが窺い知れますが、時代の流…

ビートルズ『Anthology 1』disc 1

ビートルズのアンソロジーは映像版の方をDVDで持っていて、折に触れて見返したりしていました。今回の自粛期間中も一度見ましたが、やっぱり面白いんですよね。60年代を駆け抜けた当時の時代の先駆者、しかも世界中を相手に様々なことに巻き込まれていく。た…

ジョン・レノン『Lennon Legend』

ジョン・レノンのベスト盤を手に入れようと思ったきっかけは「Happy Xmas」と「Give Peace A Chance」をきちんと聴きたかったからでした。しばらく前に聴いた『Shaved Fish』は「Give Peace A Chance」が部分的にしか聴けませんでしたので、ちょっと中途半端…

ジョン・レノン『Shaved Fish』

ジョン・レノン生前唯一のベスト盤、ということで75年リリースのこの作品もずっと中古屋を探していました。案外とないので手にするのに時間がかかりましたが、改めて聴いてみて何か発見があるかというとそうでもありません。 ずっと思っていましたが、ソロに…

ジョージ・ハリスン『Somewhere in England』

年明けはジョージ・ハリスンになりました。先日聴いた一連のダークホースイヤーズの内、唯一入手できていなかった81年作品。恐らくはジョン・レノンへの追悼曲「過ぎ去りし日々」が収録されているのが目玉になっているのでしょうが、実際には散漫な印象の作…

ジョージ・ハリスン『Gone Troppo』

ジョン・レノンの死後、悲しみを癒すために休暇をとり、その充電効果で明るくなって発表された作品とのこと。地味でかつふざけた感じなのかと思っていましたが、聴いてみると意外とまともで、こんなところにも弾け切れないジョージ・ハリスンの生真面目な側…

ジョージ・ハリスン『慈愛の輝き』

昨日、久しぶりにジョージの伝記映画『リヴィング・イン・ザ・マテリアル・ワールド』を観ましたが、やはりラストのリンゴ・スターのコメントには涙腺が緩んでしまいました。本当に魅力的な人だったんですね、ジョージ・ハリスンという人は。 本作はダークホ…

ジョージ・ハリスン『33 1/3』

ダークホース期のジョージ・ハリスンは思いっ切り地味なのかと思っていましたが、本作を聴いた限りではそんなことはなく、とてもコンパクトで力強いサウンドを聴かせてくれています。 時期的には離婚があったり「マイ・スウィート・ロード」の訴訟問題があっ…

ポール・マッカートニー『Tag of War』

ポールの作品を買うのはもしかしたらこれが最後かもしれません。ポールを含めたビートルズ関連の音楽は好きなんですが、没頭できないのは何故なんでしょう。あまりにもスタンダードだからか、それともまだ聴き込みが足りないのか、よく分かりませんが何とな…

ポール・マッカートニー&ウィングス『Venus and Mars』

年末の大掃除で整理しておいた不要なCDをまとめて売りにいきました。その中に『Ram』の紙ジャケもあったんですが、これが予想外の値段かついたため、まあまあの金額が手に入りました。大分迷った末に敬意を表してウィングスの再発盤デラックスエディションを…

ポール・マッカートニー『McCartney』

70年リリースのポール1st。 この作品も長い間保留にしてきましたが、今読んでいる『細野晴臣 録音術』で鈴木惣一郎が吉野金次へのインタビューで『Hosono House』の参考作としてトッド・ラングレンの『Runt』と一緒に本作を引き合いに出しているのを見かけて…

ジョージ・ハリスン『Living In The Material World』

以前TVで観たジョージのドキュメンタリー映画を改めてDVDで購入して観ました。印象に残っていたので手元に置いておきたいと思っていたのです。3時間近い作品ですが、休み休み観てやっと今見終えました。 一番強烈なのはやはりフィル・スペクターの映像です。…

ポール・マッカートニー&ウィングス『Red Rose Speedway』

ここ最近思うのはジョン・レノンよりポール・マッカートニーの方が自分は好きだったということです。よく言われるように、かつては商業主義に走ったポールを揶揄する傾向があって、政治活動に邁進するジョンの方がロックンローラーとして上位に位置付けられ…

ポール・マッカートニー&ウィングス『Band on the Run』

先日、会社の人がポールの東京ドーム公演に行って来た話を喫煙所で聞いたんですが、全37曲2時間半、ビートルズの曲もたっぷり含んで非常にパワーをもらった旨話をしてくれました。ところどころ怪しい局面もあったようですが、概ね感動。これで半年は持つ、と…

ジョージ・ハリスン『ジョージ・ハリスン帝国』

ラスト。75年リリース。これは思った以上に良かった。 『Living In The Material World』でジョージは終わったのかと思っていましたが、案外と本作はいい意味でAOR風味が効いていていい作品でした。デヴィッド・フォスターが参加しているというのもひとつの…

ジョージ・ハリスン『Dark Horse』

ジョージ・ハリスンの場合、時々カチッとピントが合う瞬間があって、今回の場合は「Far East Man」にとどめを刺すと思います。この曲はロン・ウッドとの共作ということもあるでしょうが、この何とも哀愁に満ちた旋律にはやはり持ってかれてしまう。魅力的な…

ジョージ・ハリスン『Living In The Material World』

73年リリース。第一印象はとても地味でした。 通して1時間弱なんですが、最近耳が持たないのでアナログよろしくA面で一回休んで聴いてみました。前半は地味な印象で、やはりフィル・スペクターの不在は大きいな、と感じていたんですが、後半で盛り返してきま…

ジョージ・ハリスン『All Things Must Pass』disc 2

YMO解散後に坂本龍一がリリースした『音楽図鑑』を聴いた時に感じた満腹感。もしかしたらこの『All Things Must Pass』がリリースされた時もビートルズファンは同じような感覚を抱いていたんじゃないでしょうか。とにかく3枚組で充実していてお腹一杯。当時…

ジョージ・ハリスン『All Things Must Pass』disc 1

元々ジョージ・ハリスンはこのアルバムだけ持っていればOKだと思っていましたが、以前買い直したリマスター盤はジャケットにも色がついてしまって、少しだけ風合いが落ちたように感じていました。やっぱりモノクロじゃなくっちゃね。ということで今回の再発…

ジョージ・ハリスン『電子音楽の世界』

想像通り、拷問のような42分間でした。 69年にAppleの実験音楽レーベルZappleからリリースされた本作は、ジョージ・ハリスンが当時まだ新しかったシンセサイザーと遊興に及んだ作品です。まだクラフトワークもYMOもいなかった60年代末に、こうした実験的な音…