ジョン・レノン『Lennon Legend』

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ジョン・レノンのベスト盤を手に入れようと思ったきっかけは「Happy Xmas」と「Give Peace A Chance」をきちんと聴きたかったからでした。しばらく前に聴いた『Shaved Fish』は「Give Peace A Chance」が部分的にしか聴けませんでしたので、ちょっと中途半端。そこで決定版の本作に手を伸ばしたということになります。

 

何度も書いたように、ジョン・レノンという人は言われる程名作の嵐という訳でもなくて、若干感触が荒っぽい。ブレ幅も大きいし、全てが手放しで受け入れられるものでもありません。ポール・マッカートニーが長い時間をかけて決定的な評価を確立していったのとは対照的に、時代の象徴として扱われた結果、音楽が後ろに隠れてしまったような感じがあります。いい曲なんですが、良くも悪くもラフな感触が全体的に残っている。

 

でも、大いなる佳作群として扱うならこんなに心地のいい音楽はないし、汎用性、大衆性、前衛性、といった様々な要素が現れては消え、結果として耳に残る。でも聴き込みを拒絶する。そんな感じでしょうか。