2016-01-01から1ヶ月間の記事一覧
初期のムーンライダーズは昔の音源に行けば行く程良くなって来るんですが、赤いアルバムに一歩譲る3作目。ここは「週末の恋人」で決まりでしょう。 バイオリンがメンバーにいるという特徴を最大限に活かした珠玉の名曲は岡田徹のハース・マルティネスばりの…
遡って聴いていったムーンライダーズの初期作品の中でも前作に続いて地味な印象を残したアルバムです。今聴くとなかなかいい曲もあるし、冒頭の「スイマー」なんかはその後も何度もライブで演奏された有名曲。マンフレッド・マンのカバー「My Name Is Jack」…
海の彼方に旅立ってしまった前作から一点、娑婆に戻って来たポップアルバム。とても聴きやすくて高度に洗練されていて耳に入ってきやすい素敵な音楽です。頭3曲と「Sunset」を聴いていれば充分ではありますが、ここで何故サンディーがムーヴメントを起こせな…
『マーシー』に続いてリリースされたのはアジアから故郷のハワイへ旅立つより洗練された世界でした。 その後の扱われ方を見ているとやはりサンディーのアジア路線は一部の好事家の間のみでの盛り上がりに終わったように見受けられますが、それでも作品は良質…
名盤と断言します。 90年末にリリースされたサンディーの、というより久保田麻琴の作品ですが、ここから『パシフィカ』『ドリーム・キャッチャー』と続く3作はサンディーのキャリアの中でもピークを極めた時期であると言えるでしょう。当時大学の卒業旅行先…
前作から3年の歳月が流れて世紀を跨いでリリースされた本作は、打って変わってストイックな音の世界が広がる作品になりました。一聴するととても地味な印象なんですが、その奥行きは深い。ジワジワと始まるタイトル曲が持つ永続性は中毒気味にもなりますし、…
このアルバムは「バック・シート」に尽きますね。かしぶち哲郎の名曲がこのアルバム自体を牽引している。 ニューウェーブ一歩手前の前期ムーンライダーズの朴訥とした到達点。実は『カメラ=万年筆』からこの作品に遡るには随分と時間がかかりました。はっぴ…
前作と同年にリリースされた砂原良徳の3rd。続編的な内容ですがこちらの方がポップで取っつきやすいです。 思い出してきましたが、確かパンナムと交渉してブランドを使用する許可をもらったという話でした、前作のコンセプトが架空の空港でしたので、飛行機…
98年リリースの砂原良徳2nd。架空の飛行場を東京の地下に建設するという妄想に基づいたコンセプトアルバムです。 まずその発想が異常なのと、クラフトワークよろしく乗り物をテーマにして世界観を構築していく手法、そしてそれを半ば本気で突き詰めていって…
元電気グルーヴの砂原良徳の1stソロアルバム。95年リリースという年代を感じさせない現代性を有する名作だと思います。 実は電気グルーヴ自体当時は苦手だったんですが、『A』以降は気になる存在になりかけていたところに高校時代の友人から本作を薦められま…
ムーンライダーズがニューウェーブに舵を切った80年代の幕開けを告げる作品。遡って聴いた際にはその剥き出しの勢いに圧倒されました。 アマチュアの革新。すべての曲名が映画のタイトルからとられており、映画の内容を知るものからすると内容のギャップも楽…
82年リリースということはビートニクスより後なんですね。お蔵入りになった前作『マニア・マニエラ』と対になるムーンライダーズの決定盤。名曲揃いです。 A面はすべてがキャッチー。「僕はスーパーフライ」はCM曲にもなったそうですが、なにせリアルタイム…
この作品で印象的なのは発売当時に高橋幸宏と一緒に出演した坂本龍一のサウンドストリートです。そこでの3人の会話が面白くて、録音して何度も聴いた記憶がありますね。 立花ハジメのキャリアの中でピークを示した作品といっても過言ではないでしょう。「レ…
2016年1月現在での最新作。この後新作が出ることはあるんでしょうか。 まさかスティーリー・ダンが復活するとは思わなかったので前作『Two Against Nature』が出た時には驚きましたが、程なくして本作がリリースされた際には今後コンスタントな活動が期待で…
坂本龍一が「車で聴く音楽でお勧めのアーティストは?」との問いにプリンスと答えていたことに象徴的なように、プリンスというのは感性の増幅装置として機能する音楽を提供できる人だと思います。 本作はワーナーからの解放を祝った3枚組の大作ですが、その…
ムーンライダーズで最初に買った作品がこれ。3年前にビートニクスの1stが出ているので、その絡みで手を伸ばしたんだと思います。千葉の駅ビルで購入しました。 最初に聴いた印象はアノニマスなものでした。矢野顕子が当時言っていたようにメンバー6人の声…
すかんちで唯一持っているアルバム。恐らくプロデュースが白井良明だったのが購入の動機だったと思います。 レッド・ツェッペリンやロイ・ウッド、フーといった参照先が垣間見える微笑ましさに加えて下世話さ一歩手前の強烈なポップ感にやられてしまう逸品で…
昨年のワールドハピネスで予告されていたMETAFIVEのスタジオ録音盤がやっと到着しました。非常に充実した作品になっています。 たまたま昨日ムーンライダーズの『ANIMAL INDEX』を聴いていたんですが、METAFIVEもメンバーが6人。しかも今回各々2曲ずつ持ち寄…
実は一番好きかもしれないムーンライダーズの85年リリース作品。当時高校生でしたが、前作の『アマチュア・アカデミー』が周囲の一握りの友人に受けが良かったのでこちらも薦めた記憶があります。確かコンサートも行ったはずですが、メンバーが幕の向こうに…
オリジナル・ラヴが『風の歌を聴け』でピークを極めたのが94年。その後『RAINBOW RACE』『ディザイアー』と来て『L』で変質する狭間にあるのがこの作品です。『ディザイアー』にはヒットした「プライマル」が収録されていますが、思えばこれがひとつの分岐点…
昨年一番の話題作は海外ではこれ、国内ではceroの『Obscure Ride』ということで、そのceroの元ネタでもあるディアンジェロを聴いておかないと、とずっと思っていました。YouTubeで全曲試聴できるので何度か聴いてはいたんですが、何となく難解な印象だったの…
CD + Blurayによる再発第2弾は3rdの本作でした。鈴木慶一がXTCの中で1作選ぶとしたら何かと聞かれて本作を挙げていたのを思い出します。ジャケットのロゴがエヴァンゲリオンに登場したり、「Scissor Man」という曲が『ハサミ男』という小説の原案になったり…
結成10周年の狂騒の後、5年のインターバルを経て91年にリリースされた作品。ここでは白井良明が元気です。 岡田徹が再始動を説得して各メンバーの元を訪れた際に白井良明は「思い切りギターが弾けるならいいよ」と言ったそうですが、実際弾きまくっています…
コステロは『ブラッド&チョコレート』が一番好きなんですが、最近この作品の良さに気付きました。共通点は恐らくアトラクションズとの演奏であるということです。粗暴でありながらも勢いがあって、ザラッとした感触が何とも言えずカッコいいんですね。 これ…
一体、鈴木茂に何があったのか? 75年に『BAND WAGON』を発表し、その後ハックルバックを結成して9ヶ月で解散。『LAGOON』はその後の76年に発表された作品です。ここにはキレッキレの鈴木茂の姿はありません。穏やかな佇まいで日溜まりの中に立つその姿はあ…
奥田民生という人はマニアックな音楽をメジャーなフィールドで絶妙なバランスをとって発表し続けている希有なアーティストだと思います。 その中でもこの作品は頭ひとつ抜けている。冒頭の「ライオンはトラより美しい」なんかは徹底的にカッコいい曲ですね。…
昨年末に念願のブルーレイレコーダーを購入したので、やっとのことで聴けたXTCの再発盤。残念ながら5.1chのシステムは家にはないのでサラウンドミックスは楽しめませんが、それでもこのボリュームは凄い!聴くのにひと苦労です。 リマスターの方はやはり音圧…
年末の大掃除で整理しておいた不要なCDをまとめて売りにいきました。その中に『Ram』の紙ジャケもあったんですが、これが予想外の値段かついたため、まあまあの金額が手に入りました。大分迷った末に敬意を表してウィングスの再発盤デラックスエディションを…
70年リリースのポール1st。 この作品も長い間保留にしてきましたが、今読んでいる『細野晴臣 録音術』で鈴木惣一郎が吉野金次へのインタビューで『Hosono House』の参考作としてトッド・ラングレンの『Runt』と一緒に本作を引き合いに出しているのを見かけて…
新春一発目は北園みなみのシングルで幕を開けました。新宿のタワレコで売り切れ寸前の1枚をからくも入手しましたが、改めて根強い人気を感じました。一体誰が買っているのか、と思いますが、恐らくは自分同様キリンジあたりから流れてきているのでは?あるい…