スティーリー・ダン『Aja VS The Scam』disc 2

f:id:tyunne:20210508110555j:plain

2枚目は『The Royal Scam』再現の後半から始まります。ここでも夢のような演奏が繰り広げられますが、一連のアルバム再現が終了した後に、様々な時期の楽曲が演奏されていきます。実はそこが楽しい。

 

とにかく二人がよく喋る。ドナルド・フェイゲンは曲間にMCをよく入れますが、ウォルター・ベッカーもバンド紹介で本当によく喋っている。スティーリー・ダンのアルバムを聴いているだけでは、この二人がこんなにもコミュニカティブであるとは想像がつかないでしょう。どちらかというとクールな印象がありますので。

 

でも90年代に活動を再開してからのライブ音源や映像などを観ていると、お二人は本当に仲が良さそうで、ユーモアに溢れた会話をひっきりなしにしている印象があります。やっぱりパートナーというものは大事なんですね。再集結したYMOもそうでしたが、皆歳をとって仲間とのエゴも消えてただただ仲良く話し続ける。そんな関係性が垣間見えて、とてもいい気分になるライブでした。

 

ラストの「Pretzel Logic」ではスティーヴ・ウィンウッドがゲストで参加してボーカルやオルガンを演奏するんですが、これはそれなりに大事だと思います。ただ、ゲストを紹介するくだりが収録されていないので、盛り上がりの度合いが分からないのがちょっと残念でした。