10cc『Tenology』disc 3

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3枚目はゴドリー&クリームの書いた曲が中心です。大分印象は違って複雑な楽曲が並びます。キリンジでいえば堀込高樹パートとでもいいましょうか。やはり10ccの頭脳はこちら側にあったと思わざるを得ません。大好きな『The Sacro-illiac』も入っています。この曲の魅力に気付いてからは本当にこればかり聴く時期がありました。ゴドリー&クリームのアルバムも改めてきちんと揃えようかな。

5ccに分かれてから後、ゴドリー&クリームは映像作品にも力を入れ始めて沢山のいい作品を残しましたが、結局現在ではそのコンビも解消されてしまっているのが現状です。才能というものは決して連帯を生まない。これはやはり哀しいことで、10ccとして異質な才能が同居していた意味合いというものがここへ来て大事に思えてくるということはあるでしょう。何故にこうしてアンソロジー的な活動を行ったのか気になるところはありますが、再結成時が中途半端だったことを鑑みるに、再度の再会を期待するのはファン心理といったものでしょうか。

先鋭と中庸は相容れないものではなくて混ざっているからトータルバランスで効果を発揮する。この辺は仕事とかでも一緒ですね。この感覚は20代や30代ではなかなか分からなくて、オッサンになってから分かることなんです。