サンディー&ザ・サンセッツ『VIVA LAVA LIVA』


サンディー&ザ・サンセッツのこのベスト盤は唯一のヒット曲「スティッキー・ミュージック」が収録されていることが大きなポイントです。この曲のために購入しました。これ、細野晴臣の曲だったんですね。

 

この曲がオーストラリアのチャートに入った、というニュースは当時から目にしていました。80年代に日本のアーティストが海外に受け入れられた事例というものがYMO以外にほとんどないので、サンディー&ザ・サンセッツのこの事例をもって日本の音楽の海外進出として語られがちですが、「スティッキー・ミュージック」自体はとても洗練された楽曲で、本来久保田麻琴と夕焼け楽団から連なるアジアのテイストが充分に発揮された楽曲とは言い難い。勿論いい曲なので大好きですが。

 

その後のサンディーのアジアン・ポップス路線も素晴らしい活動で自分も相当聴き込みました。しかし、グローバルでの成功は収められなかった。そう考えると、アジアの音楽が海外で評価されたとは言い難いのではないか、と思います。オーストラリアの事例ではライブが盛況で、その結果シングルヒットに繋がった、ということのようなので一概には言えませんが、それにしてもちょっと持ち上げすぎかな、などと感じています。

 

もう1曲の細野晴臣楽曲「ウォーク・アウェイ」は作詞がビル・ネルソンでした。非常に様々な人が関わっているバンドだったんだなあ、と今にして思います。音楽自体はとてもいいので、より一層原点を見つめるように聴いていきます。