ザ・ビートルズ『Abbey Road』

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実質的なラスト・アルバム。69年の作品だが、音は既に70年代に突入している。密度の高いアルバムなので、通して聴くと充実感がある。

一番好きなのは『Here Comes The Sun』かな。ジョージ・ハリスンは後半本当にいい曲を書くようになった。

 

後半はメドレー主体なので若干仰々しいが、『Mean Mr Mustard』みたいないかした曲がさりげなく挟まっているので侮れない。

音は当然ながらいい訳だが、特にベースの音が以前にも増してよく聴こえるようになった。『Come Together』はバンドで練習したよなあ。『Something』なんかもベースの音が丁寧に拾える。こんなに鳴ってたか?と思う程。『I Want You』ではギターの音が細かいところまでよく聴こえて、印象を新たにした。重い曲だと思っていたが、結構ファンキーなんですね。

こうした今まで聴こえなかった音が聴こえてくるのは、当たり前ながらリマスターの真骨頂だが、今回は自然な聴こえ方が重視されているようなので、唐突感がない分安心して身を委ねることができる。『Abbey Road』は非常にノスタルジックに聴こえましたよ。懐かしさを通り越して哀しさが出てくる。ということは、やっぱりいいアルバムなんですね、きっと。