88年リリースの作品。ほんとにCDは1トラック表示なんだな。
確か随分前にレンタルで借りて、2曲目の『Alphabet ST.』がやたらと気に入った記憶があります。位置づけとしては発売が見送られた『ブラック・アルバム』の後、その前が『サイン・オブ・ザ・タイムス』、そしてこの後には大好きな『グラフィティ・ブリッジ』なんかもリリースされています。となると、少し暗めなところから明るいところへ出つつあった時期の作品で、実際に展開も明るめになってきています。
それにしてもジャケットはどうにも凄い。１トラック表示と合わせてプリンスの挑戦的な姿勢が表面化していますね。でも音の方は先鋭というより今聴くと落ち着いたポップス、という趣も漂っていて、多少地味な印象も与えるくらいです。勿論キラキラとしている音使いではありますが。
プリンスが先端である時代が少しずつ後退しつつあった時期の作品ですね。以外と安心して聴けました。『ブラック・アルバム』が暗い印象しか残っていないので、ある意味対照をなす作品だと思います。でもやっぱり『Alphabet ST.』が一番好きだな。
