Perfume『Perfume Clips』

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変り目は『love the world』かな。

Perfumeのビデオクリップ集がリリースされました。これは待望。今まで音楽チャンネルで度々特集されては録画して、というような日々が続いていましたが、こうして集めて作品化してくれると大変助かります。ピチカート・ファイヴ以来の出来事。嬉しいですね。

やはり初期の頃の作品はとてもいい。『コンピューター・シティ』のダンスの躍動感は何といっても格別ですが、やはり変り目は『love the world』のような気がするんです。『GAME』で大ブレイクした後に恐らくはプロダクションが変わったのではないでしょうか。端的にコスチュームが豪華になった。スポンサーがつき始めたこととも関連するでしょうが、ファッションに意志が入るようになって、確かブランドの導入がなされたような記憶があります。ここからステージがひとつ上がったんじゃないかなあ。

PVもお金がかけられるようになって、凝った趣向が導入されていく。それまでも勿論いいんですが、一連のアイドルと一線を画すようになってきたのはここからではないかと思う訳です。

全体を通して言えるのはダンスパートの多い映像に魅力があること。やはり楽曲にダンスが加わって映像化されると非常に価値が増幅するような気がします。音楽的には一服感があるんですが、それも『GLITTER』で倍返しされる。これはほんとにいい映像で、楽曲の魅力と相俟ってプロフェッショナルの技を感じさせます。『スパイス』と共にここで一旦揺り戻しがあって、まだいけるかな、と思わせるものがありました。

中田ヤスタカの基本には『テクノドン』があって、ある意味その余波をずっと継続させている感があるのは後々分かったことですが、ブレイクしても淡々と楽曲を紡ぎ続けるストイックな姿勢にはやはり好感が持てます。その上でPerfume3人の個性とビジュアル、ダンスが加わって無敵化される。

斉藤環の言う戦闘美少女の実体化がPerfumeだとすると、クール・ジャパンの旗頭として国際化していく流れは必然であるようにも思えます。文化的にも価値のあるユニットなんじゃないでしょうか。

とりあえずここで一旦休んで、この後ボーナスディスクを観てみようと思います。なかなかに豪華な仕様ですね。