トッド・ラングレン『At The BBC 1972-1982』disc 1

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トッド・ラングレンのアーカイヴ・シリーズからBBCに残した音源をBOX化した作品が出ました。国内仕様盤を注文していたんですが、度重なる発売延期でなかなか手元に届かないので、もしや国内盤の発売そのものが中止になったのでは?と思っていたところ、あっさりタワレコ新宿店にあったので、やっと手にとることができました。流石はタワレコですね。とはいえ、国内盤とはいっても解説が紙一枚ですので、左程輸入盤と変わらない。できればライナーの邦訳も欲しかったところですが、そこは国内仕様盤で中身は輸入盤と同じ、というものですので、そもそもが高望みしてはいけない代物だと思います。

早速1枚目を聴いてみましたが、のっけから非常にいいです。最初は1972年『Something / Anything』リリース後の単独ライブの音源です。ところによってテープを使用したりもしますが、基本はピアノの弾き語り。「Piss Aaron」のピアノ・バージョンなんてのは初めて聴きました。非常にいいんですが、途中に長めの語りが入ってしまうので若干ブツ切れ感が否めません。それでも貴重。

何といっても「Be Nice to Me」の弾き語りが白眉です。これを目の前でやられてしまったら失神してしまう。それ位いい曲ですが、演奏も無駄がなくて最高です。聴いているとピアノを練習してみたくなります。カッコいいですね。単純に。

後半は1975年のスタジオライブを2曲。『Another Live』の頃の音ですので「The Seven Rays」なんかも演奏していますが、たった3年でこの変わり様はやはり凄いですね。脂が乗り切ったいい演奏です。この音源はDVDの方にも映像があるようなので、これは楽しみです。

それにしてもこうした丁寧な発掘がコンスタントに続いていくというのは聴き手としてはとても嬉しい出来事です。是非継続していってもらいたいと思います。