フランク・ザッパ『Tinsel Town Rebellion

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ずっと見過ごして来た80年代のザッパ作品ですが、よくよく考えれば『Shut Up'n Play Yer Guitar』は80年代なわけで、かつ本作にあるようにメンバーにはヴィニー・カリュータやスティーヴ・ヴァイもいる、ということで悪いはずがない。実際ここでも2曲目の「Easy Meat」で中間に挿入されるギターソロパートなんかはまんま『Shut Up'n~』だったりします。

80年代のザッパを避けていたのはボーカルもの主体になりつつあったからで、かつ音が軽めのキーボード主体になっていったからですが、これは『シーク・ヤブーティ』の頃から続いている傾向でもあるので、特に80年代に特徴的なものでもありません。加えて、この頃の音を改めて聴いてみると、やけに音がおどろおどろしいことが分かります。結構泥臭い。この粘着性は一体どこから来るのか。

本作は80年代の皮切りとしてリリースされた作品でLPでは2枚組。かつ旧作のリメイクも含むということで若干のオムニバス感も否めませんが、その後怒涛のライブ音源集を世に問うて行くことを考えればその先駆けと捉えることも可能です。決して80年代が悪くないことに今更ながら気づいたので、少しづつまた揃えて行こうと思います。