カーネーション『Turntable Overture』DVD CARNATION TRIO tour 2021 "Three Naughty Villains" Live at SHIBUYA CLUB QUATTRO

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カーネーション新作の初回限定盤付属DVDのライブ映像です。2021年2月のライブということで、時はコロナ禍。観客もマスク姿で歓声なし、拍手のみ、という昨今の大相撲のような興行スタイルです。メンバーもどこかぎこちなさそうで、MCもメンバー紹介以外は一切なし。しかし演奏は熱い。

 

3ピースになった03年の『LIVING / LOVING』以降の演奏は、3人とは思えない程の演奏のクオリティ、熱気で観客をグイグイと引っ張っていきましたが、ここでの3ピースはもう少し落ち着きがある。それはコロナだけの理由ではないように思います。やはり成熟度が増しているんですね。

 

昔の曲と今の曲が並列に並べられて演奏に違和感がないのが驚きで、一定の熱量で淡々と熱く進んでいく。この調子の良さは、やはり前々作の『Multimodal Sentiment』からの復活が功を奏していて、暗く長いトンネルから抜け出して吹っ切れたような爽快さを感じさせます。どの曲も本当にいい。

 

最近また復活しているはっぴいえんどのカバーも「かくれんぼ」が披露されていますが、カーネーションはっぴいえんどの中でも大滝詠一の曲をよくカバーしますね。とてもよく合っていると思います。

 

ラストの「ぼうふら漂流族」の演奏は途中でリズムが変わってギターソロが続く様がフランク・ザッパみたいで非常にカッコいい。演奏は3人でやっているレベルのものではないですね。超越していると思います。