山下達郎『COZY』


この連休は山下達郎に捧げましたが、何よりきっかけはツアーに参加するための事前予習でしたのでチケットが当たらないとどうにもなりません。コンサートに行けるといいなあ。そうなったらいうことありませんね。

 

とりあえずこちらの98年作品で一旦ラスト。後はチケットが当選したら考えることにしますが、それでもFM特番と合わせて浴びるように山下作品を聴きました。この作品はヒット曲も沢山入っていてとても楽しいですが、なんといっても15曲、72分のボリュームですので今でいえば2枚組になってもおかしくないくらいの分量です。

 

山下達郎の発言を聞いていて思うのはやはり作品主義であるということです。それ以外のことは全て現象として捉えていて、そこへの眼差しは至極客観的。ご本人自身は至ってフランクで、取り巻く環境について理不尽なことがあれば辛口にはなるものの、年齢的なものもあって基本的には温かい。そして作品については当然ながら徹底してクオリティを追求していく。

 

この『COZY』という作品時点においてはやはりアナログとデジタルの葛藤、そして裏テーマとして松本隆との共作によるチャレンジが行われています。しかしながら届けられる音は既に成熟の極みとなっており、もうここで終わってもおかしくないくらいの到達度合いです。

 

昨今の作品群はインターバルが長くなっていますが、ご高齢でもあるのでまずは健康第一。そして作品主義を生涯貫いていただきたいと思っています。そしてこの苦しい世の中に優しさと一服の清涼剤を。加えてもしライブに参加できたなら、パワーをいただきたい。とても欲張りですが、そのくらいのものを発信してくださっていると思います。