リトル・フィート『Waiting For Columbus (Super Deluxe Edition)』disc 2 Original Album

かつて自分はライブ盤が何となく苦手でした。スタジオ録音に比べて音が乱れていたり荒っぽかったりするのが嫌だったんですが、歳を重ねてきてライブの音の流れに身を委ねる気持ちの良さに気付いていったり、バージョンの違いに耳が反応するようになったり、と若干の変化が起きた。そもそもライブ演奏が先でスタジオ録音は後、という考え方も出てきていて、本来の音楽の楽しみ方に回帰していく流れもあるような気がしています。

 

リトル・フィートのこの作品も従って余り聴き込めていないところもあって、楽曲単位で気になるもの以外は耳を通り過ぎていってしまう、というより冗長に映る感じがありました。ボックスリリース時に購入を戸惑ったのもその辺りが大きいように思います。

 

パッケージ・メディアとしてはそうかもしれませんが、配信では気軽に流して聴けますので身を委ねるには丁度いい。今後聴き方がどう変わっていくか楽しみです。

 

このライブが行われたのが77年、リリースが78年ですので70年代ももう終わる頃ですが、78年はYMOの1stが出た年でもあるので、そう考えると左程昔のことでもない。その辺りが驚きで、70年代が近く感じてしまいます。当時は小学生ですからこんな渋い音楽に触れる訳もないですが、果たして日本でどれ程の人がリアルタイムで聴いていたんだろう、などと思いを馳せています。