続いてこちらはカーネーションの2009年のライブ。時期的には『Velvet Velvet』の前、『Wild Fantasy』の後、というタイミングになります。
ここで起こった大事件はドラマーの矢部浩志の脱退ですが、後任に自ら指名したと言われている中原由貴の非常に素晴らしいドラミングで補強された2人体制でのカーネーションは、まずはシングル『ジェイソン』を名刺がわりに立ち上がる。このシングルは当時とても頼もしく聴こえました。
このライブはその『ジェイソン』の発売記念で組まれたツアーの最終日で、何とモノラル録音。これが逆に臨場感を煽ってとても迫力があり、かつリアリティもある。なかなかに貴重な記録となっています。
40周年のライブに参加して以降、カーネーションのライブ音源にずっと接し続けていますが、ライブ音源というのは聴いていてコンサートに参加しているかのような錯覚に陥ることがあります。特に最近はムーンライダーズも含めて当時のコンサートの音源を丸々作品化することが増えてきているので、追体験、疑似体験ができる。
以前はライブ盤というのはスタジオ録音盤に比べて余り好きにはなれませんでしたが、ここ最近は記録と疑似体験の楽しさをやっとわかってきたところがあって、時系列に特定ミュージシャンのライブ盤を聴き続けたりもしています。トッド・ラングレンとかはちみつぱいとか。
そんな流れの中でカーネーションのライブも聴き続けていますが、何といっても演奏力が高いので非常に聴いていて気持ちがいい。ここでも3ピースとは思えない程のクオリティで迫ってきます。