2015年のラストはカーネーションの新曲。アナログ7インチシングルです。
シングルとはいってもライブ音源8曲を含む11曲のダウンロードコード付き。最近のシングルは単発では商売しにくいために特典が豪華になっていますが、こうした形でのリリースなら納得です。
直枝政広曰く、ここ最近はまたXTC熱が再燃してきている、とのことで、カーネーションで言えば『エレキング』あたりの感触が復活してきているのでは?との期待を胸に聴きました。確かにその片鱗はありますが、主に目立つのはバリー・アンドリュース並のキーボードの音色です。リフのカッコよさは「ジェイソン」辺りの方が一枚上かな。とはいえ、初期カーネーションの特徴であるXTCっぽさが復活しているというのは、ここでも原点回帰が起こっているということで感慨深い。
ライブの方は1年前の音源となりますが、この熱気も素晴らしい。最近のカーネーションはライブ音源の配信にも熱心ですが、やはりザッパ同様、ライブ活動を基本にしてそれを作品としてリリースすることでビジネスを回していくというアプローチは実は音楽家の基本形なのではないかと思います。自分はパッケージメディアも勿論大好きですが、それが活動の主流だった時期というのは長い目で見ると案外短かった、ということに将来なっていくのではないでしょうか。
ということで、これでやっと3年間の大殺界も終了です。来年からはいい年になる予感が既にひしひしとしています。