フランク・ザッパ&ザ・マザーズ『The Grand Wazoo』

f:id:tyunne:20181008155528j:plain

ずっと探していた72年作の紙ジャケが再発になった。これはアナログで随分聴いた大好きなアルバム。

ザッパがビッグ・バンドを率いていた頃の作品で、短命には終わったが残した作品は素晴らしい。まるでオーケストラのように色々な楽器が鳴っているが、タイトル曲を筆頭に非常にポップ。ベースラインのうねりに思わず体が動く。ロイ・ウッドのロック色の濃いジャズ・ロックとは異なり、こちらは構成が複雑なだけに孤高の感が漂う本格派。とはいえ初期から続く変態コーラスも健在で、とても躍動感がある。

93年の承認マスターから曲順が入れ替えられ、タイトル曲が冒頭に来ているが、この意図は謎。CDで一気に聴かせるからか?同時期のライブが死後自らのレーベルから発売になっているが、こちらはまだ入手できていない。高いんだよなあ。

この後のディスクリート時代にある意味ピークを迎えるザッパの前哨戦というには余りに高みに達している名盤。