そして81年リリースのこの作品。やっとリマスター盤を手にした。待たせるなあ。
81年といえば坂本龍一のサウンドストリートが始まった年で、『BGM』ばっかり聴いていた頃だ。「イチ、ニ、サン、シ」という部分はサウンドストリートでもよく鳴っていた。
それにしてもポップ。シンプルで飽きない。30年くらい前で一時期は前時代的に扱われたこの音が今でも通用するというこの奇跡。『Computer World』と『Pocket Calculator』の音色、ビートが実に好みだ。日本では『電卓』の方がなじみが深いが、リマスター盤はボーナストラックなどのサービスは一切なし。何てストイックなんだろう。クラフトワークは機材の進化があるまで作品をリリースしないなんていう話もあるので、ここまでリマスターを待たせたのも意図してのものなんだろう。何物なのか。
音はクリアになって当然のごとくいい。