83年リリース。マイケル・ジャクソンとの共作曲『Say Say Say』が入っているアルバムです。初めて聴きましたが悪くないですね。ちょっと打ち込みが多いのが気になりますが、何より音が小さいのでちゃんとリマスターで聴かないと駄目だなこれは。
『So Bad』なんかいい曲ですが、この後不遇の80年代を過ごすことになるのでコステロとの共作の時期まではかなり悩ましい日々を送る直前の作品ということになります。プロデュースがジョージ・マーティンですから悪いはずもないんですが、それにしても少し地味に聴こえる。これは音圧のせいなのか打ち込みを中心とした音の選び方のせいなのか判然としない。チリチリした音なんかもあって最初はエレクトロニカかと思いましたよ。
この作品と前作の『Tug of War』は紙ジャケのリマスター盤が中古屋で高値をつけていて、一時期の『RAM』のような状態になっています。中古の値段は大滝詠一も言うように単に希少価値だけのものなので単純な判断は禁物。内容の善し悪しとは関係ないんですね。学生時代にバッドフィンガーのアナログに大枚をはたいたことを思うと何とも悔しいことをしましたが、それはそれで納得して購入したので仕方ない。
後半は変なインストなんかも入っていて少しだれちゃいますが、全体的には悪くない作品だと思います。来日するんだよなあ。会社の人は休みをとって行くそうです。今から手帳に書いてるくらいなので相当気合いが入っている。「半休でもいいんじゃないの?」と聞いたら「グッズとか買わなきゃいけないし」だって。幸せそうですよね。