スコラ 坂本龍一 音楽の学校

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今週から始まった坂本龍一の音楽番組。何故こんなことを始めたのかよく分からなかったが、なるほどこれは面白い。

これまでもラジオ番組で浅田彰達とバッハについて語ったり、もっと遡ればサウンドストリートでデモテープを募集したり(今でもRadio Sakamotoでやってるが)と色々と啓蒙活動はしていたが、ポストモダンの世の中になって規範が失われつつある危機感から、自分が生きている内に教科書のようなもの、歴史を実演するものを残していきたい、という動機に駆られて活動しているんだなあ、という印象を受けた。

バッハ含めクラッシックには疎いが、子供の頃ピアノを習っていたので、その当時のことを思い出した。音楽と天文学が散逸するものをロジックでまとめあげていく試みである点で共通項があるという解説は非常に興味深い。西洋のロジカルな志向をよく表しているし、実際そこで数学が関係してくるんだな。この話を聞いて、トッド・ラングレンの『Something/Anything』を聴きたくなった。何故かというと「音楽は数学的なもの」という発言をトッドがしているから。

学生たちとのワークショップを微笑ましく実行していく坂本龍一の姿はとても素敵に映ったし、実際うちの娘も最近キーボードに興味を持って毎日弾いていたりするので、これはなかなか使える番組だなと思いました。

2回目以降も楽しみです。