マーティン・ニューウェル『Radio Autumn Attic』

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マーティン・ニューウェルといえばアンディ・パートリッジがプロデュースした『The Greatest Living Englishman』だが、これはその9年後の02年にリリースした4作目。XTCコーナーにこそっと安く置いてあったので週末のお土産に手にとった。

音が小さい。薄い。この辺がプロデュース力の差か。元々楽曲がポップとはいえ多少詰めの甘い人なのである程度予想は出来たが、やはり祭り上げる程のクオリティはないと思う。他にも色々出しているようなので全部聴かないと何とも言えないが・・。昔You Tubeで演奏している曲(何だったか記憶無し)がそこそこ良かったので多少期待したが、まあこんなもんかな。ポップ職人の称号を与えるまでに至ってない感じの薄っぺらさだ。悪くはない。だから手にしたので。でも1stは超えられてないなあ。

架空のラジオ局から流れる曲、みたいなコンセプトだったらピチカート・ファイヴの方がより洗練されているし、途中に入るジングルも余程CKBの方がインパクトがある。もはや90年代を経由して日本のポップスの方が洋楽を超えてしまっている。これ、よく言われることなんだが、実際のところ洋楽偏重主義に決別してマーケット的にも独り立ちしていったのはあの強烈なJ-POPの嵐が吹いた90年代の産物だ。最近の若い人はJ-POPしか聴かずに音楽生活を送ってきたなんていう話もあるので、善し悪しは別として事実がそうなっている。きっとヒップホップの攻勢で言語的についていけなかったのもあるんだろう。でもやはりパワー自体の低下もありそうだ。まあマーティン・ニューウェルには全く関心がないことだろうが・・。