お見事!
WORLD HAPPINESSで観た通り、驚異的な再現率でパフォーマンスを繰り広げたsalyu × salyuのライブDVD。ここは「指」がポイントだ。
元々ひとりの声で構成された曲群を4人のコーラス隊で再現しているが、時折ハンドクラップや指鳴らしでリズムを挿入する。しかし基本は合唱だ。そこで立つ人差し指がとても印象的で、あの指先に神経が集中して同期をとっていたり感情が発露していたりするんだと思った。指からオーラが出ている。
メトロノームも重要なビジュアル・アイテムだ。基本、声で構成するためにはリズムをとる最低限の機器が必要となるが、そこに象徴的に登場するのがメトロノームでこいつはジャケットにもなっている。いいですね。
中盤でビーチ・ボーイズの『英雄と悪漢』をカバーする。これが一番の見せ場かと思って楽しみにしていたが、これは今ひとつ。逆にビーチ・ボーイズ、ブライアン・ウィルソンの貫禄を見た。これ、難しい曲なんですね、きっと。やっぱり同じようには再現できない。どうしても薄くなってしまう。ううん、ちょっと残念。
バックを固めるのは小山田圭吾やASA-CHANG、大野由美子といった豪華な面子だ。非常に綺麗なコンサートで、観客も心無しか静まり返って反応できかねる様子。これ、WORLD HAPPINESSでもそうだったんですよ。圧倒されちゃうんですよね。
ボーナス映像に各PV やライブ・ダイジェストなんかも入っていて最早決定盤。オノ・ヨーコの『Calling』のカバーも入っているが原曲を知らない。単純にカッコいい曲に聴こえた。いやあ充実盤だなあ。これは坂本慎太郎のソロもちゃんと聴かなくちゃ。