やっとラストに辿り着きました。物凄いボリュームですね。まずはアンディ・ニューマークの参加にびっくり。先日ロキシー・ミュージックの『アヴァロン』時のライブをスカパーで観ましたが、ここでの参加曲の音の切れは尋常ではない。元々スライの『フレッシュ』で頭角を現した人ですが、映像では半ズボンではっちゃけていました。音がやっぱり違うんですね。リズムはシンプルですが、何故か迫って来るものが違う。曲は『Bang!』からの別バージョンでしたが、何でまた参加したんでしょう。謎ですねえ。
しかし70曲あってクオリティが全然落ちないというのはどういうことなんでしょうか。デモも含めて驚異の音質。今回何でこうしたアーカイヴものが編まれたのか事情は知りませんが、つくづく勿体ない作品だと思いました。売れないだろうし。
この人はしかし何でも一人でやっちゃう人なんですね。ある意味トッド・ラングレンやロイ・ウッドのようなマルチアーティストですが、単独脳内世界で鳴る音を紡いでどんどん形にしていく、という意味ではアンディ・パートリッジにも似たマイワールド系の人なんだと思います。今後も活動を続けてくれるといいなあ。こうして過去の音源を纏めるタイミングはザッパ同様活動の集大成でエンディング、みたいな雰囲気も醸し出しますので・・。
ライブ音源を聴くと結構観客が一緒に歌っていたり拍手喝采だったりと、人気があったことをうかがわせますが、実際どうなんだろうなあ。90年代はそれなりに露出もあったし、もしかしたら固定ファンもいるのかもしれませんが、ここ日本では余りにも知名度がないですね。こうした充実作を聴くとそのギャップを非常に強く感じます。
で、来たっ!『Cry Baby Cry』のカバー!いいなあ。カバーする曲もいいじゃない。最後の大物、ビートルズのMONO BOXをどうするか思案中ですが、こうした素直なカバーを聴いちゃうと揺らぎますねえ。どうしましょう。ほんとに声がジョン・レノンみたいです。『Fixing A Hole』のカバーも入っています。やっぱりビートルズ好きなんでしょうね。
最後の方に『Way Down Now』のライブが入っていました。「Goodbye Jumboは楽天的だった」とカール自身がコメントしてましたし自分も次作の『Bang!』の方が好みですが、こうした明るい曲もワールド・パーティーの魅力かと思います。