鈴木さえ子『科学と神秘』

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84年リリースの2nd。このアルバムは少し少女趣味が強過ぎるような印象があってなかなかCDでの買い直しに踏み切れなかったんですが、ふと思いついたようにアナログ盤を引っ張り出す時があって、ずっと引っかかっていた作品でした。そんな折、中古で見つけてしまったので思わず手にとった次第。

『血を吸うカメラ』や『nightmare』なんかはいい曲ですね。『Hacker ARUIHA 2 Ear Drums』は鈴木慶一鈴木さえ子がお互いにこの曲を「ハッカー」だ、「2 Ear Drums」だと結論が出なかったのでこのタイトルになった、なんて話もありました。これも勢いがあっていい曲です。サックスはてっきり立花ハジメかと勘違いしてましたが、どう考えてもリアルフィッシュ繋がりということで矢口博康ですよね。そりゃそうだ。

鈴木さえ子はこの後の3rd『緑の法則』だと思うんですが、なかなかリマスター再発されません。アンディ・パートリッジのお子さんもよく聴いているという話なんですが。そのアンディがプロデュースに参加した『スタジオ・ロマンチスト』と合わせて出たらすぐ買いそうです。

ムーンライダーズ人脈の中にあって、あの当時の雰囲気を持ちながら強烈に別格の才気を放っていたアーティストですので、アニメ主題歌やCM曲での最近の地味な活動に押し込んでおくのは非常に勿体ない。シネマの再結成もあったことですし、もう一踏ん張り是非再度活動を、と願って止みません。