プライマル・スクリーム『Screamadelica』

f:id:tyunne:20181027075828j:plain

91年リリースの3rd。先日クリエイションの活動を追った映像をWOWOWで観て『Loaded』の音がフリッパーズ・ギターの元ネタだと知って以来しばらく漁ってました。お得な500円バージョンがあったのでこちらもGet。

91年というと自分が入社した年です。当時はいわきに配属されて今や震災で見る影もない相双エリアを担当しながら時代の流れから隔絶された生活を送っていました。今も昔も都市から離れて生活していると情報がまったく入ってこなくなるんですね。今はネットがあるので多少は違うかもしれませんが、それでも肌で感じる時代の空気というものからは取り残されます。ラジオなんかも聴けないしね。そういった訳で自分にとって90年代前半は空白地帯なんですが、イギリスではセカンド・サマー・オブ・ラブ旋風が巻き起こっていて、アシッド・ジャズの匂いがプンプンしていた。これはそんな頃の記録音源です。

プライマル・スクリームにはストーンズ・フォロワーの印象が強くて余り興味がなかったんですが、このアルバムはクラブ・カルチャーに接近した作品だということと前述の『Loaded』のリズムがあったのでとりあえず聴いてみた。で、印象はというと冗長です。ちょっとどうでしょうか。そんなに騒ぐ程のものかなあ、というのが第一印象。確かにビートは抑制されていてカッコいい局面もあるんですが、なにせ曲が長いし抑揚もなかったりする。こいつはドラッグ・カルチャーの落とし子みたいなもんかな。

90年代はこの辺の中途半端なブームメイクが多発した時代でもあって、そんなことも田舎の新入社員が寂しい時代を送った原因でもあったんだな。再確認しました。