キング・クリムゾン『The Great Deceiver』disc 3

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観客の「シャラップ!」という声が印象的な74年ピッツバーグのライブ。インプロヴィゼーションパートが多いですが、続く楽曲のイントロと捉えることも出来るので全体でひとつの流れを創り出している感があります。それにしてもライブばっかりやってたんですね。この辺もザッパと同じだなあ。

延々と続く『紅伝説』のレビューを読んでいますが、ロバート・フリップの日記と合わせて分量が物凄いですね。こんだけ聴いて読んで1800円というのはいかにも安い。今同じようなアーカイヴの試みをムーンライダーズが行っていますが、年代別にライブをリリースしていくのは長く続くバンドの特権ですし、ビジネスとしても重要な素材になると思います。ザッパはその点が意識的でしたが、恐らくそれはロバート・フリップにおいても同様だったでしょう。活動資金を得るための手段としてマスターテープを所蔵しておく。但し、クリムゾンの場合70年代初期の活動があまりに充実していて、海賊盤が大量に出回ったことがリリースの原因のように思えますが。これもザッパに『Beet The Boots』シリーズがあったことを想起させます。