トッド・ラングレン・アンド・ユートピア『Live At The Electric Ballroom Milwaukee』disc 2

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2枚目は1曲を除いてすべてトッドのソロからの曲。ラストは『Hello It's Me』と『Just One Victory』でまとめるという流れです。ユートピアのライブでは『Love Is The Answer』あたりが来ても良さそうなんですが、そこは過渡期、まだ若干ソロ色が強い。だからトッド・ラングレン・アンド・ユートピアという名義なのかもしれませんね。

やはりカシム・サルトンの存在感がまだ薄いのが原因でしょう。この後メキメキと腕を上げて後にリード・ボーカルをとる機会が増えていく。この段階ではまだそこまでに至っていないということなのかもしれません。80年代に入るとユートピアは『Adventures In Utopia』『Deface The MUsic』と怒濤のポップ路線に入っていくので、より産業ロック色が強まっていくんですが、この時点ではまだトッドのバック・バンドであるため、若干のプログレ色も引っ張りつつトッドのソロに近い形で演奏されている。

それにしてもコーラスワークは見事で、やはり4人で演奏されているとは思えない音の厚みがあります。もう少し音が良ければもっと楽しめただろうにとも思いますが、まあ充分及第点ではないでしょうか。それにしてもこのアーカイヴ・シリーズはいつまで続くんだろう。ザッパ同様に本人が亡くなっても続いていきそうな雰囲気ですね。それくらい倉庫には沢山の音源が眠っているんだろうなあ。トッドのことなので整理されてなさそうな気がします。

個人的には88年来日時のアコースティック・ライブを是非とも発掘して欲しいと願うばかりです。