ジェイムス・テイラーを真剣に聴き始めたのは高橋幸宏のラジオ番組がきっかけですが、既に随分と聴き進めてしまいました。はっきり言ってどれも同じなんですが、一定してクオリティが高いところでとどまっているのが素晴らしいと思います。
本作ではビートルズの「デイ・トリッパー」やキャロル・キングの「アップ・オン・ザ・ルーフ」をカバーしていますが、このカバーで原曲の印象を大きく変えるアレンジをごくごく自然に行ってくるのもJTの魅力の一旦をなしています。
しかし落ち着いて聴ける内容ですね。そのため、ややもすると聴き逃してしまうニュアンスが多くて、何度か聴かないと良さが伝わってこない点も少し難点かもしれませんが。賞味期限の長いアーティストだと捉えるのが妥当なところでしょう。