プリンス『1999』

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そもそも『パープル・レイン』をまともに聴いたことがなく、次作の『アラウンド・ザ・ワールド・イン・ア・デイ』から聴き始めたというのがプリンスとの付き合いの最初なので、この初期の代表作もずっと聴かずに来ていました。そういった意味では不届きなリスナーだと思います。

 

82年発表の2枚組。2枚組を作る時のアーティストは絶好調ですが、これ、そもそも音がスカスカになってからのプリンスなので、この世界が馴染めないとどうしても冗長に聴こえてしまう。『サイン・オブ・ザ・タイムス』なんかも傑作と言われていますが、自分はどうもピンとこない。だからプリンスが嫌いかというとそうでもない。でもこのパカパカした音は今ひとつなんだよなあ。

 

ということで、全編プリンス節の音作りですが、この80年代初頭の音というか、隙間の多い音楽に心酔できないのは最早病気なのかもしれません。というのは大袈裟ですが、ここがプリンスの中心点だとすると、やはり疑問を呈したくなってしまう。『Come』の頃の音がやっぱりいいよなあ。