Lamp『木洩陽通りにて』

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ずっと気になっていたLampというバンドの作品を初めて聴きました。これは05年リリースの3rdですが最高ですね。何故今まで聴かなかったんだろう、と後悔する系統の音楽です。

 

元々はキリンジ が好きな人が聴いている音楽だということで、もう随分前から名前は知っていたんですが、恥ずかしながらつい最近NegiccoのKaedeさんの新作にバンドメンバーの染谷大陽さんが参加されているということを雑誌などで目にして「そういえば・・」と思って手にしたのがたまたまこの作品でした。

 

もう冒頭からノックアウトで、完全に昨今のシティポップの流行の先をいっている。この辺の洒脱さはクニモンド瀧口の流線形一派にも通じますが、もう少しピュアな感じがします。いずれにせよ70年代のティン・パン・アレー系の音楽を聴いているかのような感覚。それが現代風にアップデートされているのが冨田ラボをはじめとする一連の音だった訳で、その王道にきちんと音楽をプロットしているような気がします。

 

ビル・エヴァンスに続いてまたコンプリート系のアーティストを発見してしまいました。この多幸感はやっぱり何物にも替えがたいですね。