付属のブルーレイには沢山のコンテンツが入っていて、とても一度には聴ききれないですが、やはり一番の目玉は未発表曲集ということで、ここだけでも18曲も入っています。
『Oranges & Lemons』の頃はCDシングルがリリースされて、その中に何曲かデモトラックが収録されていました。ここにも入っている「Living In A Haunted Heart」や「My Paint Heroes」なんかは本当によく聴きましたが、やはり一番クオリティにびっくりしたのは、アルバムリリース後にXTCがアメリカのFM局をまわって行ったアコースティック・ライブの音源でした。
今度正規盤としてリリースされますが、当時はブートで聴くしかなかった「Blue Beret」という曲。その後アンディ・パートリッジのデモ音源集『Fuzzy Warbles』でも収録されますが、この圧倒的な曲の良さには痺れました。これはやっぱりライブ・バージョンが極上ですね。
『Fuzzy Warbles』が出る前にやはりブートで出回っていたデモトラックの中で抜群に素晴らしかったのが「Everything」という曲。ここにも収録されていますが、この辺の素晴らしい楽曲を未発表にしてしまうところがXTCの魅力でもあります。本当に天才なんだ、アンディは。
このディスクではコリン・ムールディングのデモも収録されているので初めて聴く曲もありましたが、中でも後に『Wasp Star』で日の目を見る「In Another Life」が既にこの時点で存在したことに驚きを隠せません。
そんなこんなで楽しめるボーナスディスク。やはりここでも老後の楽しみは5.1chミックスということになりますが、果たしてシステムを揃える日は訪れるのだろうか。最近は人生を逆算することが増えてきました。