レッド・ガーランド『When There Are Grey Skies』


レッド・ガーランドは自分のジャズの扉を開いてくれた人の一人なのでウォント・リストに入っていた作品も多かったんですが、その中でも配信ではこれ1枚しか見つかりませんでした。やはり配信は万能ではないですね。とはいえ気軽に聴ける点はやはり便利です。

 

こちらは62年録音の作品で、レッド・ガーランドが一時引退する直前のものですが、とても落ち着いていて味わい深い印象を受けました。冒頭の「Sonny Boy」がそうした印象を与えていると思いますが、こうした静かなバラード曲が多いのが特徴的です。

 

そんな中でも比較的アップテンポの「My Honey's Lovin' Arms」は聴いたことがある曲だなあ、と思ってみてみたら、この曲は既にSpotifyのプレイリストに追加していました。自分で追加したことも忘れてしまうという・・。だからこのアルバムもチェックしていたのかもしれません。

 

自分の記憶も定かではないですが、配信の聴き方というのは操作が手軽で物量が大量なだけにアーティスト名や楽曲など、その場で気になったものをどんどんチェックするのでこうしたことも起こりがちです。

 

その感覚的な気軽さについて賛否が分かれるところですが、あくまできっかけとして捉えて後で深堀していくのがやはりいいのではないでしょうか。深堀自体が時代にそぐわないと言われそうですが、それをしないと得られないものがある。滑っていく音楽だけでは勿体無いですよね。