マイルス・デイヴィス『Steamin'』

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マイルスをきちんと聴き始めたのが没後からだとすると91年。そこでおそらく初めて聴いたのが『Workin'』と『Cookin'』ということは、マラソンセッションの完遂に30年弱を要したことになります。これは長い。

 

マイルスの活動の中で、キーとなる作品が『Round About Midnight』『Kind of Blue』『Bitches Brew』だとすると、最初はハードバップ から入って、その後フュージョンにいって、モードにいって、また原点に戻る、という経緯を辿ったことになります。

 

ミュート奏法の確立が『Round About Midnight』で、そこから夜の音楽みたいになったんだとすると、そこに至る過程に思いを馳せるのは果たしてどうなのか。ビバップだったらマイルスじゃなくても良いはずなので、その辺りが好みなんだったら別の人を当たった方が良いのではないか、などと考えたりしますが、「考えずに楽しむ」という信条のもと、まずは身を浴してみたいと思います。

 

ここでも「Salt Peanuts」が凄い。演奏はかなり攻撃的で、元々こんな曲なのか?と疑ってみたくもなります。レッド・ガーランドがやっぱりいいと思うので、とりあえずこの人の参加曲から当たってみるかな。そんな風に思う30年の総括なのでした。