ハービー・ハンコック『Inventions And Dimensions』

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こちらも大友良英の番組で特集していた際に紹介された一枚。63年の録音です。この頃はもうマイルスのバンドに参加している頃で、ベースにはポール・チェンバースの名前があります。何でもマイルスに行き着きますね。

 

ハービー・ハンコックは何故か聴きやすいなあと感じていましたが、やはりリフのようなもの、あるいは繰り返しのリズムが楽曲に含まれていて、そこにポップスとの親和性が現れてくるんですね。この辺りはかなり初期からの傾向で、それが後々エレクトリック系のフュージョンやヒップホップにまで繋がっていく。その萌芽は最初期から見て取れるようです。

 

音が整理されているからなのか、何故かスターウォーズを思い出しました。映画の中で演奏されている楽団という意味ではなくて、何かあのプラスティックな感じ。ハードバップ期の音楽ばかり聴いていると結果的に耳が形式化してきて、こうした洗練された音には構築感を無意識に感じてしまうのかもしれません。