56年録音作品。マイルス・デイヴィスのオリジナル・クインテットに抜擢された頃の作品で、当時のメンバーも参加しています。これがポール・チェンバースの1stリーダー作品なんですね。
ジョン・コルトレーン(ts)
ケニー・ドリュー(p)
ポール・チェンバース(b)
フィリー・ジョー・ジョーンズ(ds)
ということでケニー・ドリュー以外はマイルスのクインテットのメンバーです。
最初に耳に入ってきた音を聴いた際には、モノラルだったこともあってちょっと音が古いかな、とも感じましたが、演奏がとても強いので聴いていく内に引き込まれていきました。やっぱり乗っている頃の録音なので、演奏の活きがいい。時折入ってくるフィリー・ジョーのドラムソロなんかは非常に勢いがあります。
コルトレーンの作による「John Paul Jones」なんていうメンバーの名前をあしらった曲も収録されていて微笑ましいですが、これがこの直後に録音されるマイルスの『ワーキン』に収録された「Trane's Blues」になった、という話はなかなかスリリングなエピソードです。聴くとテーマですぐ分かりますが、メンバーのソロ作品収録曲が原曲だというのは面白い。マラソン・セッションをまた聴きたくなりました。
