カン『Out Of Reach』


78年にリリースされた作品。この作品はメンバーによって失敗作の烙印を押され、しばらく公式のディスコグラフィから消されていたとのことですが、最初その情報を知った時は意外な気がしました。

 

恐らく小山田圭吾坂本慎太郎が交互に担当していた時期のFlag Radioで収録曲を耳にしてチェックしていたんだと思いますが、その際には非常に聴きやすい印象を持ちました。それは聴き直した今でも変わりありません。

 

中古で探していた時にもなかなか見つからなくて、結局今こうして配信で聴けた訳ですが、全編にわたってとてもポップな感触が漂っていました。エスニック・フュージョンと評した記事も見かけましたが、確かにラテンやブラジルの要素も感じなくはありません。

 

ホルガー・シューカイが唯一参加していないアルバム、というのも評価を落としている理由なのかもしれませんが、だからと言って聴かないのは勿体無いアルバムのように感じました。