ビート・クラブVOL2 1968-1970 Disc 8

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ラスト!これでビートクラブとの長い旅も終りだ。さすがに早朝から3時間ずつ見るのはきつかったが、見ごたえはあったし今後死ぬまでの30年から40年間見続けられるかな。文化継承へのヒントも沢山もらった。

ドクター・ジョンの初期の映像が出て来て期待したが、演奏のよさに反比例して過剰映像処理でほとんど演奏者の姿が見えない。このあたりよく言われるビートクラブの欠点だ。もう慣れてしまったが。あくまでライブ映像というよりひとつの番組、時代の記録として楽しむべきなんだろう。40年も経って今更どうこう文句をつける筋合いはないもんね。

最後のディスクはハードロックが多くて観ていて眠くなるが、ハッと目覚めたのはやはりハンブル・パイの映像。クールでカッコいいなあ。最高ですよ。

 

観ているとやはり大物アーティストがスタジオに呼べていないことに気付く。番組側が一番呼びたくて呼べなかったのはビートルズだそうだが、ストーンズにしたってドキュメンタリー映像だし、ジャニスだってそうだ。そんな中でも時折こっそり出ているクラプトンなんかに驚く訳だが、結果的に貴重映像の連続になっているのはそうした予算側の問題がありそうだ。結果オーライである。ザッパのインタビューが出てくるが、制作側の映像編集の手法やドキュメンタリーと演奏のカットアップのやり方はザッパの60年代作品にも酷似している。ヌーヴェルヴァーグの影響も勿論あるが、音楽的には相当ザッパに感化されていたのではないかと推測できるがどうだろう。動く『シーク・ヤブーティ』みたいなもんですよ。

エリック・バードンとWARの映像もやっぱり最高だ。これで締められたことには何とも言い難い幸福感を感じる。

 

最後にジミヘンの67年の映像が出て来て、ビートルズの『ブラックバード』を流して終わるエンディングは意味深だなと思っていたら、亡くなったのが70年9月で、この回が10月の放送なので、やはり追悼の意味だった。映像で何の解説もないところが渋い。

ということで年末年始でいいものを見せてもらった。さて、これからどうするかな。