フランク・ザッパ『Chicago '78』disc 1

f:id:tyunne:20181111103831j:plain

ザッパ死後のリリースラッシュは本当に止まりません。どんどん音源が出て来ますが、こちらは78年シカゴでのライブ演奏。これに手が伸びたのはいうまでもなくドラムにヴィニー・カリュータがクレジットされていたからです。

『Shut Up'N Play Yer Guitar』あたりで超絶のリズムを刻みまくっていたヴィニーのドラムは本当にどの音源を聴いても鋭くて、とても人間業とは思えない。まだ映像で見たことはないんですが、これはきっと強烈でしょう。

ザッパのギターも冴え渡っていて、全般的に安心して聴いていられる演奏力の高さです。78年というとYMOがデビューした年でもあり、時代はディスコからテクノポップへ移行しつつある萌芽がで始めた頃。巷ではパンクやニューウェーヴが華やかなりし頃に、こうした泥臭いライブを繰り返していたというのは、同時代的には若干取り残され感が否めないのではないかとも思いますが、今となってはもう関係ないですね。単純に脂の乗ったいい演奏が残されている、というだけの話です。