61年録音作品。元々ドナルド・バードは今後聴き進めていこうと思っていましたが、大友良英の番組でハービー・ハンコックが特集された際に、本作からの楽曲が紹介されていたので、今回手に取りました。
ハービー・ハンコックはドナルド・バードのバンドにデューク・ピアソンの代わりに入ったピアニストだったんですね。ハービー・ハンコックを発掘して世に押し出して行ったのもドナルド・バードだそうなんで、そういった意味ではとても大事な場面に出ている作品ということになります。
デューク・ピアソンは以前に1枚だけ聴いていたので今回聴き返してみましたが、本作にも収録されているドナルド・バード作の「Hush」という曲、デューク・ピアソンの方はとても整理された音に聴こえたんですが、本家の方はもっと渋い。こちらの方がやはり好みです。
ハービー・ハンコックの初の自作曲「Requiem」が収録されているのが注目を集めていますが、全体的にもコードの浮遊感、とても洗練された感じが聴き取れて、非常に気持ちよく聴ける作品でした。これはこの時期の作品を少し追いかけてみたくなる音です。