XTCの初期作品はあまり聴いていなくて、どうしても3rd以降、という印象が拭えないんですが、その原因は何度も指摘している通り、バリー・アンドリュースの存在が大きいと思っています。
この作品は78年リリースの2ndアルバムですが、一応持ってはいたものの、ほとんど聴かずにここまで来ました。やはりバンドに2つの個性は不要で、アンディ・パートリッジとバリー・アンドリュースの衝突がここでも起きている。
特にバリーのキーボードの音に個性があるからそう聴こえるのかもしれませんが、実際にこのアルバムを最後にバリー・アンドリュースはバンドを脱退してしまいます。そしてデイヴ・グレゴリーが加入して、『Drums And Wires』へと至る。ここからギター・アンサンブルのポップスが始動する訳ですね。
とはいえ、バンドとしての勢いがあるのも初期の特徴で、何度か耳にしたライブ音源でも初期のXTCは音がつんのめっていて、結構微笑ましかったりします。アンディ・パートリッジの演劇的なパフォーマンスがステージ上で繰り広げられていて、結果的にライブ活動が長続きしないことを予見しているかのようです。
1stをまともに聴いたのがごく最近なので何ともいえませんが、まだキラーチューンがある1stの方が良くて、この2ndは今後もあまり聴かないだろうなあ、という風に改めて感じました。やっぱり過渡期の作品だと思います。