元ジェリーフィッシュのロジャー・マニングの新作がリリースされました。先頃、リカリッシュ・カルテットとしても作品を出していたので左程久々な感じもしませんが、ソロとしては2008年以降15年ぶり、ということになります。
実はこの作品はCDで入手したいと思っていたんですが、予約していた商品が急に値上げされたり、予約終了になってしまったりと、流通が安定しない。そもそも新作をCDで購入しようとするリスナーが今は圧倒的に少数派ですし、日本盤ならまだしもましてや輸入盤ともなるとCDというメディアは益々マイナーになりつつあります。最近ではむしろアナログでの商品化の方がビジネスになる。といった理由で入手しづらくなっているのでは?というのは邪推かもしれませんが、そんな風に感じてしまう昨今です。ということで、こちらは配信で聴いている次第。
肝心の内容の方は純粋な新曲は冒頭の4曲で、残りは2020年にリリースされたEP『Glamping』の再録、プラスライブやインストなどのボーナストラック、という構成で、若干の雑多感がある内容です。ジャケットもコストがかかっていない感じなので、ちょっと作品としては苦しい環境が見てとれますが、内容はいつも通りポップで安定感抜群。ロジャー・マニングは最近益々ジェフ・リンみたいになってきたように感じます。
これ、長続きするかな、とちょっと心配になるリリース状況ですが、こうしたミュージシャンが新作を発表していること自体に感謝しなければいけない、と常々感じながら聴いているところです。