エミット・ローズ『Rainbow Ends』

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エミット・ローズのことはレココレのパワーポップ特集でつい最近知りましたが、まさか新作が出るとは思ってもみませんでした。何と43年ぶりだそうです。恐ろしい時空の超え方ですね。

何といっても元ジェリーフィッシュのジェイソン・フォークナーとロジャー・マニングJr.が参加しているというのが見逃せなくて、まさに伝説の世代間を跨いだ邂逅。こんなことが実際に起こるのか、と思わずにはいられない出来事ですが、実際の作品は声も渋くなっていて、1stにあったようなキラキラした感じは望むべくもありません。ただ、楽曲の良さは格別で、低くなった声で、すっかりお年を召した風貌で、切々と、というより軽やかに歌う姿は涙を誘ってしまいます。

しばらく前のエリック・カズといい、このエミット・ローズといい、半ば伝説化した人が復活してきちんとした作品を世に出してくれるというのはリスナーとしても幸せなことだと思います。長く噛み締めて聴いていきたい作品です。