
2011年は震災の年なので開催が危ぶまれましたが、高橋幸宏の強い意志で開催に漕ぎ着けました。そして、その意を汲んで追悼の意味合いを含んだ火の鳥のビジュアルと、YMOの新曲にしてラスト曲の「Fire Bird」の披露へとつながります。
本ディスクに収録された2011年の映像はビートニクスとYMOの演奏ですが、WORLD HAPPINESSは初期はpupa、中期はビートニクス、そして後期はMETAFIVEといった形で高橋幸宏のユニットが展開されていきます。ビートニクスの「No Way Out」がライブで聴けるなんて思ってもみなかったことでしたので、その場にいるだけで貴重でした。
そしてYMOは新曲に始まり、中期の楽曲の再解釈を提示。更にこの時期はクリスチャン・フェネスと小山田圭吾の双頭体制で各々のギター演奏が競演するという豪華なラインアップで、「千のナイフ」あたりにそれは顕著に表れています。
ラストの「東風」が始まる前に、何かしらトラブルがあったのか、メンバー間で笑顔で会話する瞬間もあって非常に微笑ましい。そして、演奏は職人の技術を見せつけるかのように粛々とクールな熱量で進んでいく。なかなか得難い体験でした。